ルーキーから際立つ存在だった丸佳浩 「相撲取りみたい」寮長が仰天した2つの才能
坂倉将吾は「自分の時間帯を持っていた」
丸の打撃技術に関しては「その頃、僕はバッティングピッチャーで投げたりもしましたから、すごさがよくわかったんですよ」と明かす。「バッティングコーチも見てたでしょうけど、僕も言いましたからね。『あれは芯に当てるのがものすごくうまいぞ』って。ちょっと違いましたよ、本当に。実際、あれだけの選手になりましたしね」。まさに、その見立てもバッチリだったわけだ。
日大三高から2016年ドラフト4位で入団した坂倉将吾捕手の打撃も「いいものを持っているなと思った」と言う。技術の話ではないが「坂倉は入団した時から自分の時間帯みたいなものも持っていました。朝7時から朝食があるんですが、彼は30分前に起きて散歩をするんです、寮の周辺を。『どうした、どこへ行くんや?』って聞いたら『散歩してから食べますから』って。一人だけですよ。それを1年間ずっと続けました。1日の流れがあったんでしょうね」。
今シーズンの坂倉は捕手としての飛躍も目指している。元捕手の道原氏にとっても気になる存在のひとりだ。「キャッチャーでグッとよくなってくれれば、うれしいですからね」。大野寮時代に散歩に出掛けていた姿を思い出しながら、その成功を祈っている。
(山口真司 / Shinji Yamaguchi)