韓国球界を覆う危機…WBC後は事件続発 選手に裏金要求のGM解任、リーグに家宅捜索も
リーグ管轄するKBOへの家宅捜索…メディア指摘「最悪の開幕前夜」
韓国は3月のワールド・ベースボール・クラシック(WBC)で3大会連続の1次ラウンド敗退に終わった。この大会に、野球人気の再興を懸けていた野球界にとっては予想外の結果だった。さらに1日のプロ野球開幕を前に、球界では重大事件が続発。リーグや球団への信頼が失墜しかねない危機にある。
韓国紙「中央日報」が伝えている。記事は「41年のプロ野球史上、最悪の開幕前夜だ」としている。3月31日、プロ野球を管轄する韓国野球委員会(KBO)の事務所が司法当局の家宅捜索を受けたのだ。中継権を管理する事業子会社幹部に、収賄の嫌疑がかかった。
3月29日には、さらに衝撃的な事件があった。KIAタイガースのチャン・ジョンソク団長(GMに相当)が、FA権を取得したパク・トンウォン捕手と契約延長の交渉中に、契約金額を上げる代わりに裏金を要求したというスキャンダルが発覚したのだ。
選手は結局今オフLGに移籍したものの、選手協議会(選手会に相当)を通じて球団に事実が伝えられた。KIAは人事委員会を開いて事実認定し、団長を解任しているが、団長側は沈黙を貫いている。
記事は「WBC1次ラウンド脱落以降、韓国野球に対する視線は冷たい。しかし選手や球団、それを監督するKBOにまで事件が起きた」と異常な状況を説明している。
1日に行われた開幕戦は、全5球場が満員札止めとなり、開幕日としては史上2番目となる10万5450人のファンが集まった。問題山積の球界は、高まった人気を維持できるだろうか。
(Full-Count編集部)