大谷翔平の“修正力”を指揮官称賛「特別な才能」 投球時間違反&6四死球も初勝利
今季ア・リーグ最多111球の力投、ネビン監督「大事なのは彼のフィーリング」
■エンゼルス 4ー3 マリナーズ(日本時間6日・シアトル)
エンゼルスの大谷翔平投手は5日(日本時間6日)、敵地のマリナーズ戦で今季初勝利を挙げた。「3番・投手」で投打同時出場し、6回6四死球も3安打1失点と粘投。バットでは7回に左翼線適時打を放った。フィル・ネビン監督は右腕の修正力に賛辞の言葉を並べた。
らしくない投球だった。初回から制球が乱れ、3回まで6四死球の乱調ぶり。それでも最少の1失点にとどめ、4回以降は無四球1安打無失点と試合を作った。ネビン監督は「マリナーズは辛抱強い打線だ。ボール球をあまり振らない」とした上で、投手・大谷の引き出しの多さと修正ぶりに目を細めた。
「ツーシームとカットボールをより投げるようになった。彼に聞かないとわからないことだが、スイーパーの調子が悪かったのだろう。終盤になって4回にシーズン初のカーブを投げた。彼が素晴らしい投手なのは、レパートリーがあるからだ」
先制点を許した直後の初回1死二塁、ラリーへの投球前に初めてピッチクロックを違反した。それでも、動じることはなかった。今季リーグ最多の111数を投げ、2試合連続でクオリティスタート(QS)と試合を作った。ネビン監督は「大事なのは彼のフィーリングで、私は数字(投球数)についてはあまり心配していない。彼が大丈夫と言えば、彼の言葉を信用する。(今日の試合は)私の横を通った時に、何も伝えることもなく、(マウンドに)戻りたそうだったから、続投を決断した」と明かした。
初めて投打でピッチクロック違反を取られた選手となった。それでも、指揮官は全く心配していない。「オオタニは『じゃあ、ワインドアップで投げる』と言っていた。私は『どうぞ、どうぞ』って感じだった(笑)。(詳細は)彼に聞かないと分からないと思うけど、特別な才能を持っているし、誰よりも修正能力もある」と絶大な信頼を口にした。
(小谷真弥 / Masaya Kotani)