オコエ瑠偉、躍進の裏に坂本勇人の言葉 5年ぶり3安打も…見抜かれた打席での“弱気”
お立ち台でお礼…「勇人さんのアドバイスは大きかったです」
「誰にも言っていなかったのですが……」とオコエは打ち明けた。「(坂本)勇人さんから『お前、最後の打席、ちょっと(ボールを)見に行くくらい(の気持ち)で行っただろ?』という風に言われました。それが結構、自分の中で図星で……。四球がちょっと欲しかったかな、と」。すると坂本からは『やっぱり打ちにいかなあかんで』と言われたという。
リードオフマンとして、チームの日本一を導いてきた坂本からの助言には重みがあった。オコエは「打たないと始まらない。最近は強気で振るくらいで行けていて、状態がよくなっています」と手応えをつかんでいる。9日の広島戦(マツダ)での初球先頭打者本塁打もその言葉の効果があった。ヒーローインタビューでも「勇人さんのアドバイスは大きかったです」と感謝の気持ちを伝えた。
伝統の一戦の“デビュー”も鮮やかに飾ったオコエは「楽天から来た身としては全部の試合が注目されている。阪神戦だから(すごい雰囲気)というのはなかったです。巨人ってすごいなと思っています」と今は無我夢中で野球と向き合っている。この夜、弱気な自分と別れ、巨人の一員になれた気がした。本領発揮はこれからだ。
(楢崎豊 / Yutaka Narasaki)