最下位・巨人は「現時点でAクラス争いは厳しい」 専門家が指摘する“転落”の理由
戸郷が孤軍奮闘の2勝、防御率0.00もリリーフ陣は「まだ手探り」
オフにはソフトバンクから松田、広島から長野とベテラン選手を獲得。さらに開幕前には育成だった梶谷が支配下登録された。経験と実績あるベテラン勢が開幕1軍メンバーに名を連ねたが、ここまで結果を残せていない(松田は2軍降格)のが現状だ。
これには新井氏も「チームとして開幕からベテラン勢を起用しながら戦う姿勢を見せていた。その選手たちが本来の力、平均アベレージぐらいを出さないと厳しい。長い目で若手を思い切って使うことができないので仕方ない」と語る。
では投手陣はどうだろうか。戸郷は2勝0敗、防御率0.00も、メンデスは故障離脱、グリフィン、ビーディ、横川、赤星は打ち込まれる場面が目立つ。リリーフ陣は直江、田中、大江ら若手が踏ん張っているが、勝ちパターンを確立できず守護神・大勢に繋ぐことができていない。
「今のチーム状況で菅野の出遅れは痛い。投げてみないと分からない新外国人、中継ぎも若手が頑張っているが『この投手がいけば大丈夫』というほど、ではない。まだ手探りの状態といえるでしょう。開幕して15試合ですが、投打ともに中心を担ってきた選手の頑張りがないと現時点では優勝、Aクラス争いは難しいのではないでしょうか」
チーム本塁打はリーグトップの13本だが、打率.232はリーグ4位で、防御率3.28はリーグワースト。流れを変える若手に期待したいところだが、現状は“実績組”の復活を待つしかないのか。幸いセ・リーグは団子状態で首位・広島とのゲーム差は「4」。今後、原監督がどのような選手起用をするのかも注目だ。
(橋本健吾 / Kengo Hashimoto)