色あせた“石直球”元虎助っ人は「もうギリギリ」 韓国紙注目…40歳の「解決策」
元阪神のオ・スンファン、通算500セーブを前に苦難のスタート
40歳で迎えた今季も、現役で投げ続ける元阪神のオ・スンファン投手が厳しい立場に立たされている。阪神退団後はメジャーリーグ挑戦を経て、古巣の韓国プロ野球、サムスンに復帰して4年目。抑えとして起用されているのも驚異的だが、今季は現在まで4試合連続失点中だ。韓国紙「スポーツ東亜」は「もうギリギリのオスンファン、自分で解決策を探すか」という記事で苦境を伝えている。
記事はオ・スンファンは韓国プロ野球で通算373セーブ。日本での80セーブ、さらに米国での42セーブを加えると通算495セーブで、500の大台も見えた「生きる伝説」だとしている。さらに「徹底した身体管理をベースに、投球パターンを変えるなどの努力で不惑を超えても競争力を証明している」とした。
ところが「今季の出発は不安だ」という。ここまで5試合に投げ1勝1敗3セーブだが、そのうち4試合で失点し防御率は6.35。被打率は.320に達し、1イニング当たりに出した走者は1.76人に及ぶ。
記事は「オ・スンファンは球威を前面に出して相手打者を打ち取るタイプの抑えだ。フォーシームの球速が下がっても、ずば抜けた握力のおかげでボールの回転数は相当だが、今季はその効果を見せられていない」としている。さらに「変化球の比重を増やしているが、フォーシームの平均球速が142.9キロまで落ちた」のが、痛打を浴びることが増えた原因だとしている。
メジャーから韓国に戻ってきた2020年のフォーシームの平均球速は146.2キロ。昨季までは少しずつ下がりながら145キロ前後を維持したものの、今季は大きく落としている。昨季も、月間防御率12.79の不振に見舞われた7月の平均球速は143.1キロに過ぎず、「フォーシームの球速と成績の関連性を無視することはできない」という。
阪神時代にも威力を見せつけた“石直球”はどうなるのだろう。記事は「もちろん希望はある」と復活を期待している。「オ・スンファンはいつも自分の方法で危機を克服してきた。ルーチンを徹底的に守って体調を維持するとともに、様々な球種を試してチームに勝利を与えてきた。豊富なノウハウを持つからできることだ。今度はどのような解決策を持って出てくるか、見守りたい」。現役生活が終盤を迎えているのは確かだが、さらなる“復活”があるのか。
(Full-Count編集部)