高卒ルーキーがいきなり160キロ… 韓国で始まった“革命”を元巨人のレジェンドが絶賛

U-18韓国代表時代のキム・ソヒョン【写真:川村虎大】
U-18韓国代表時代のキム・ソヒョン【写真:川村虎大】

昨夏U18で活躍したキム・ソヒョン、プロ1軍でも160キロ超えを計時

 韓国プロ野球で始まった“球速革命”を、ロッテや巨人でプレーしたイ・スンヨプ氏が絶賛している。昨夏のU18ワールドカップで時速101マイル(約162.5キロ)のボールを投げ、巨人にドラフト1位で入団した浅野翔吾外野手からも三振を奪ったキム・ソヒョン投手は、19日にイ・スンヨプ監督率いる斗山を相手に1軍デビュー。いきなり157.9キロのボールを投げ度肝を抜いた。

 キム・ソヒョンは昨夏、U18大会中に韓国プロ野球のドラフト全体1位指名を受けハンファへ入団した。プロ1年目は開幕2軍スタートとなったもののすぐに昇格。19日の1軍デビューでは、ハンファの使用するトラックマンシステムで160.1キロを計時したという。

 さらに、ハンファで2年目を迎えるムン・ドンジュ投手も12日のKIA戦で、韓国プロ野球史上初めて160キロ超のボールを投げた。18日の斗山戦でも6回途中まで無失点、8奪三振の快投を見せた。

 韓国メディア「OSEN」は、敵ベンチから2人の快投を見届けたイ・スンヨプの言葉を紹介している。「野球界を見た時にとても良いことだ。ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)を見ていても160キロを投げる投手が多く、平均球速が150キロを超えていた。『なぜ韓国にはこういう投手が出てこないのか』といううらやみの感情があった」としている。

 さらに「打撃でも1人が打てば、連鎖的に打ち続ける。球速も同じで、このような選手が出れば若い投手が学ぶことになる」と、相乗効果で韓国プロ野球のレベルアップに期待した。「過去には、150キロを投げれば本当に速いという時代があったが、今は155キロ以上を投げなければ速いとは言えない時代。さらに多くの剛速球投手が出てくれば。我がチームから出ればさらにいい」と続けている。

 また、剛速球投手の出現は打者の成長にもつながるという。「速くなったボールを目で見て、身体で反応してということが続けば適応できるようになる。始めは難しいかもしれないが、少しずつ攻略できる」。WBCでは3大会連続の1次ラウンド敗退に終わった韓国代表が、若い力の台頭で変わるかもしれない。

(Full-Count編集部)

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