DeNA三浦監督が口にした“パワーワード” 首位快走…25年前と重なるチームの充実度

リードされても「今はベンチが沈むことがない」

 先発投手だけではない。最近3試合は、打率と打点の2部門でリーグトップの宮崎敏郎内野手がスタメンから外れるも、全勝。三浦監督は「野手も投手も、試合に出ている出ていないに関係なく、全員で戦ってくれています。これこそチーム一丸。今、出番が少ない選手も、チームにとって必要になる時が必ず来る。そのために、しっかり準備してくれています」と称賛を惜しまない。

 この日は3回に先制されたが、その裏にすぐ1死二、三塁の好機をつくり、佐野恵太外野手の二ゴロの間にしぶとく同点に追いついた。そして7回、戸柱恭孝捕手の決勝3ランが飛び出した。三浦監督は「いつも言っているように、試合途中にリードされたとしても、負けではない。今はベンチ(の雰囲気)が沈むことがない。みんなが食らいつき、ベンチもブルペンもそういう気持ちで戦ってくれています」とうなずく。自ずと25年前の1998年が思い出されるほど、チームのムードがいいのだろう。

 1998年の優勝に主力選手として貢献した斎藤コーチ、石井琢朗チーフ打撃コーチ、鈴木尚典打撃コーチも、昨年一斉に復帰し、2位躍進に貢献。今季は就任3年目を迎えた三浦監督の下、チームとして成熟度を上げている。長いシーズンは今後まだまだ何が起こるかわからないが、ベンチにズラリと並ぶ“経験者”の存在が物を言う局面もきっとあるはずだ。

(宮脇広久 / Hirohisa Miyawaki)

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