「このまま三者三様でいきます」指揮官も手応え…DeNAの快進撃支える“捕手3人制”

打撃好調の戸柱「バットの出し方をガラッと変えました」

「バットの出し方をガラッと変えました。何かを変えなければと思い、小さい頃から何十年もやってきたことを勇気をもって変えました。右手で使っていた箸を、左手に変えるくらいの違いがありました」と振り返る。「いろいろな方にアドバイスしていただいたことを、自分でミックスしてたどりついた。田代(富雄巡回打撃コーチ)さんには『トバ(戸柱)、自分でつかんだものを絶対に離すな』と言われています。落ちるのは簡単なので、頑張らないと」と表情を引き締める。

 三浦監督は「三者三様と言うか、今年は(山本)祐大もいい形で結果を残してくれているし、(伊藤)光も光で勝負強い。このまま三者三様でいきます」と併用継続の構え。

 3人の捕手にはそれぞれ、絶対的な正捕手になりたいという思いも当然あるだろう。それでも戸柱は「試合中に3人でよく話をしていて、投手についての認識を共有しています。3人のうちの誰かが打っても、お互い喜びますし、すごくいい関係でやれていると思います」と語る。「(投手の配球は)捕手によって傾向が出るので、この方が相手打者は絞りにくいのではないか」と客観的に見ている。

 守備優先のポジションと言われる捕手がこれだけ打てば、チームの得点力が上がるのも自明の理。絶妙なバランスを保っている捕手陣は、今後もチームが25年ぶりの優勝に近づく上でキーポイントになりそうだ。

(宮脇広久 / Hirohisa Miyawaki)

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