大谷翔平の“仲良し”が大変身 OPSメジャー3位の強打者に…新天地で施された“改造”
髭もじゃロン毛男が…「我慢強さ」を改善、空振りが減り速球対応が向上
昨季途中までエンゼルスでプレーしたブランドン・マーシュ外野手の“変身”に衝撃が広がっている。ここまで27試合に出場し打率.329はメジャー6位、OPS1.065は3位という大活躍。4月の月間オールスターチームにも選出されている。MLB公式サイトは「MLB最高の打者の1人」として変身の理由に迫っている。
大谷翔平投手に絡む、髭もじゃのロン毛選手を覚えている人も多いだろう。マーシュは昨夏のトレード期限にフィリーズへ移籍した。交換要員は、序盤戦で大谷翔平の相棒となったローガン・オハッピー捕手だった。
MLB公式は「驚くべきスターがフィリーズをけん引」としてマーシュを紹介。「新しいバッティングスタンスとアプローチを実践したフィリーズの中堅手は、シーズンが開幕してから1か月が経つが、MLB最高の打者の一人だ」としている。エンゼルスでのマーシュは、昨季トレードされるまでの数字が打率.226、8本と決して強打者ではなかった。なぜこれほどの向上を果たせたのだろうか。
具体的には、打席内での「我慢強さ」に改善がみられる。数字で見ると、今季初球を振ったのは89打席中わずか12回(13.5%)。昨季までのメジャー最初の2シーズンでは、29.4%の確率で初球を振っていた。初球を振る回数が減ったことを問われたマーシュは驚きながら「狙い球を非常に絞っているからだと思う」と語っている。
また、空振りも減っている。昨季までの空振り率が30.5%、それが今季は23.1%まで低下した。ボール球に手を出すことが少なくなり、ストライクゾーンでコンタクトすることが多くなった。
さらにマーシュを獲得した際、フィリーズのケビン・ロング打撃コーチは「常に速球に振り遅れる」という問題に気付いた。二人三脚で改善に取り組んだ結果、速球への対応が向上したのだという。棒立ちから、クラウチングスタイルのかがんだ姿勢で構えるようになった。今季のマーシュは速球に対して、打率.344、出塁率.382、長打率.813をマークしており、この改造は大成功と言えそうだ。
記事によれば、マーシュは「最高の気分だけど、まだたくさんの試合が残っている。だから、前進し続けなかればならない」と語ったという。シーズンが終わった時、どんな数字を残しているだろうか。
(Full-Count編集部)