先発挑戦→2軍落ち…呉昇桓が現役引退を否定 苦難の40歳シーズンも「その時ではない」
日米韓通算980戦目で初の先発は5回3失点「今よりいい姿を」
2014年から阪神の守護神として2年連続でセ・リーグの最多セーブに輝き、現在は古巣の韓国プロ野球・サムスンに戻って投げ続けるオ・スンファン(呉昇桓)投手が、現役引退説を否定した。今季は抑えとしてスタートしたものの、セーブ失敗が相次いだ。3日にはプロ入り後初めて先発登板に臨み、5回3失点という結果。ファンの間からは現役引退するのではないかという声が上がったが、本人は「今はその時ではないと考えている」と完全否定した。
韓国紙「京郷新聞」が「引退ではありません。心配しないでください」という記事で伝えている。オ・スンファンの先発は、日米韓通算980戦目で初めてだった。引退説が出たのは、かつてインタビューで「引退する前に一度先発で投げてみたい」と語ったことがあるためだという。記事は当日、球場に通常より多くのファンが集まったことを「最後かもしれないと思ったファンが少なくなかった」と伝えている。
ただオ・スンファンは「今はその時ではない。多くのファンが望むように、今よりいい姿を見せて引退すべきだと思う。身体がどこも痛くない以上、もっと一生懸命プレーして状態を上げなければいけないとまず考える。まだそんな(引退という)心配はしなくてもいいと思います」と話している。
この先発で投じた73球は、プロでの自己最多。「9回に出るのもプレッシャーだが、初回に投げるのもまた同じようだ」とし「先発、中継ぎ、抑え、1番から9番まで、本当に多くのプレッシャーを抱えてみんなでプレーしているんだと感じさせられた」とした。新たな刺激となったのは間違いなく、記事は「多くのボールを投げながら、バランスと球威をチェックした。不振脱出の糸口となった」としている。
翌4日、オ・スンファンは2軍降格を通告された。記事は「結局、戻らなければならないところは抑えだ」とし、オ・スンファンも「チームが最終的にいい成績を上げるには、私が“正しい”場所に行かなければならないと思う。コーチにも言われるし、そうすれば全ての選手が安定する」と話している。今後は2軍戦数試合に投げ、抑えに復帰する準備を踏んだあと1軍復帰する予定だという。40歳の剛腕は、最後に再び輝くことができるだろうか。
(Full-Count編集部)