“薬物使用”認めた右腕が引退、球宴出場野手は解雇 元エンゼルスが歩く「苦難の道」
かつての超有望株、マット・ハービーが現役引退を表明
2019年にエンゼルスでプレーしたマット・ハービー投手が6日、自身のインスタグラムで現役引退を発表した。かつて超有望株と期待され、メッツ時代の2015年には13勝を挙げたものの、エンゼルス時代に“薬物提供”疑惑で法廷に立つなどしたお騒がせ右腕。今春は他にも、元エンゼルス選手の苦難が続いている。
ハービーは今年3月のワールド・ベースボール・クラシック(WBC)でイタリア代表入り。2試合に先発し防御率1.29の成績を残したものの、契約する球団はなく引退の道を選んだ。オリオールズ傘下3Aに所属していた昨季は、薬物規定違反で60試合の出場停止処分を受けていた。
さらに、2019年にエンゼルスのタイラー・スカッグス投手がシーズン中に急死した事件の裁判で、当時の広報部長から薬物を与えられたと証言。自身の薬物使用も認めている。エンゼルスでは12先発で3勝5敗、防御率7.09という成績に終わり、シーズン中に放出。その後、復活を果たすことはできなかった。メジャー通算50勝66敗、防御率4.42。
また、2019年から2020年の途中までエンゼルスに在籍したトミー・ラステラ内野手は、4日(日本時間5日)にマリナーズから解雇された。今季は12試合で打率.190という成績に終わっていた。エンゼルス時代の2019年には、80試合で打率.295、16本塁打の好成績を残し球宴にも選出されている。その後はアスレチックス、ジャイアンツと渡り歩き、今春マリナーズと契約していた。
苦しい“その後”を歩むOBだけではない。昨季途中にトレード移籍したフィリーズで、現在ナ・リーグ5位の打率.326、同3位のOPS1.029を残す強打者に“変身”したブランドン・マーシュ外野手のような選手もいる。昨夏ブレーブスへトレードされた右腕、ライセル・イグレシアスは昨季新天地で28試合に投げ防御率0.34の大活躍。今春は肩の故障で負傷者リスト(IL)入りしたものの、5日(同6日)から復帰した。
5日(同6日)のレンジャーズ戦では、試合前に大谷翔平投手とアンドリュー・ヒーニー投手の再会が注目された。エンゼルスを出てからのOBはそれぞれの道を歩いている。
(Full-Count編集部)