25回以上投げて援護率0.00 1失点でも勝てない…楽天右腕を襲う未勝利の“悲劇”
楽天則本の援護率は0.00…20回以上投げている投手では12球団唯一
楽天の則本昂大投手が、11日に楽天モバイルパークで行われるオリックス戦に先発する。今季は4試合に登板。計25回1/3を投げて6失点で防御率は2.13ながら、0勝2敗といまだ白星がない。データをみてみると、援護に恵まれない“不運”が顕著に表れている。
セイバーメトリクスの指標を用いてプロ野球のデータを分析などを行う株式会社DELTA(https://1point02.jp/)によると、9イニング当たりの援護点(援護率)を示す「RS/9」は、0.00。これは20イニング以上投げている投手では12球団で唯一の数字だ。
楽天はチーム打率も最下位とあって打線が苦しんでいる現状もある。実際に早川隆久投手も5試合計31回1/3イニングで防御率1.72ながら1勝3敗と黒星が先行し、援護率1.15は同ワースト4位となっている。
なお、同じく20イニング以上投げている投手で、最も援護をもらっているのが西野勇士投手(ロッテ)で6.65。防御率3.91ですでに3勝1敗と2つの貯金をつくっていることからも、いかに則本が“勝ち運”に見放されてしまっているかが分かる。
則本は2年連続2桁勝利をマークしている先発陣の柱。前回先発した3日ロッテ戦は8回無失点でも白星が遠かった。今季のクオリティスタート(QS=6回自責点3以下)率は75%を誇り、先発としての仕事は大いに果たしている。本拠地で“5度目の正直”を掴むことができるのだろうか。
(Full-Count編集部 データ提供:DELTA)
データ提供:DELTA http://deltagraphs.co.jp/
2011年設立。セイバーメトリクスを用いた分析を得意とするアナリストによる組織。書籍『プロ野球を統計学と客観分析で考える デルタ・ベースボール・リポート1~3』(水曜社刊)、電子書籍『セイバーメトリクス・マガジン1・2』(DELTA刊)、メールマガジン『1.02 Weekly Report』などを通じ野球界への提言を行っている。集計・算出した守備指標UZRや総合評価指標WARなどのスタッツ、アナリストによる分析記事を公開する『1.02 Essence of Baseball』(https://1point02.jp/)も運営する。