3連敗で借金3も…選手を“責めない”松井監督 山川も「結果を残す難しさ知っている」

西武・松井稼頭央監督【写真:矢口亨】
西武・松井稼頭央監督【写真:矢口亨】

借金3も新指揮官は選手を信頼

■ロッテ 3ー0 西武(11日・ベルーナドーム)

 西武は11日、本拠地・ベルーナドームで行われたロッテ戦に0-3の零封負けを喫し、今季初の同一カード3連戦3連敗。15勝18敗で借金が今季最大の3に膨らんだ。就任1年目の松井稼頭央監督にとっては正念場だが、改めて気付かされたのは、新指揮官が就任後、報道陣の前で選手を非難したケースがほぼ皆無だということだ。

 この日はロッテ先発の西野勇士投手に、6回までに8安打を浴びせながら無得点。初回から5回まで毎回走者を出し、そのうち初回以外の4イニングは得点圏まで進めていたが、1度もモノにできなかった。ストレスのたまる展開だったはずだが、試合後の会見での松井監督の受け答えは、普段通り淡々としたものだった。「(6回2失点の平良は)先発の役割を果たしてくれたと思う。そういう意味では(打線が)援護できませんでしたが、ヒットは出ていましたし、下を向くことなく、明日も試合があるので切り替えていきたい。応援してくださっているファンの皆さんのためにも、元気に戦っていければと思います」と前向きに語った。

 数多かった得点機の中でも、特に2回は先頭の山川穂高内野手、続く愛斗外野手の連打で無死一、二塁とし、格好の先制機だった。続く7番の若林楽人外野手は送りバントの構えから、初球は顔をのけぞらせるほどの内角高めの球で1ボール。2球目はバントするも、三塁線を切れファウルとなる。ここで松井監督は一転、強攻を指示したが、あえなく中飛に倒れた。続く8、9番も連続三振に終わり、ホームは遠かった。

 結果的に見れば、若林が2人の走者を進められなかったのが痛かった。だが、松井監督は「送りバントってね、簡単に送れそうに見えますが、なかなか難しい。相手は送らせないようにしてくるわけですから」と若林を責めるような言葉は口にせず。「そういうことを含めて、こちらで切り替えて“打て”のサインを出したわけですから、それに関してはこちら(監督)の責任だと思います」と自ら責任を背負った。

 また、育成出身のプロ3年目で弱冠20歳の長谷川信哉内野手を、前日(10日)に今季初めて1軍昇格させ、この日はスタメンの「1番・中堅」に抜擢した。長谷川は3回先頭で中前打を放ち出塁するも、直後に西野の牽制球に一塁から飛び出し、痛恨のタッチアウトとなった。松井監督は「長谷川はこれからもいろいろ経験していかなくてはいけないし、本人にとっていい勉強になっていると思う。ファームでも1番を打っていましたし、積極性は失ってほしくない。長谷川のいいところは積極性、思い切りの良さですから、状況等はこちらがしっかり伝えていきたい」と励ますような口調で語ったのだった。

松井監督のブレぬ姿勢「選手本人に直接伝えます」

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