3連敗で借金3も…選手を“責めない”松井監督 山川も「結果を残す難しさ知っている」

西武・松井稼頭央監督(左)と山川穂高【写真:宮脇広久】
西武・松井稼頭央監督(左)と山川穂高【写真:宮脇広久】

松井監督のブレぬ姿勢「選手本人に直接伝えます」

 松井監督は就任以来、記者が知る限り、公の場で選手を非難したり、苦言を呈したことは1度もない。ミスがあったことは認めても、その選手の長所や良かったプレーにも必ず言及し、ベンチの指示に失敗の要因を求めることも多い。山川は「監督は現役時代に日米であれだけの実績をあげた方だからこそ、結果を残すことの難しさもよく知っている、ということではないでしょうか」と見ている。

 そのことについて、松井監督自身に球場を後にする際に聞くと、「選手が働いてくれないと始まらないですから。選手はみんな自分でいろいろ考えながらやってくれていますし、何か言いたいことがありば、(メディアより)選手本人に直接伝えます」と笑った。そして「選手には反省はその日のうちに済ませて、翌日は明るい気持ちで球場に来てほしいと思っています」と付け加えた。

 一方で、試合前の全体練習を見ていると、松井監督は主力から1軍に上がってきたばかりの若手に至るまで、精力的に声をかけ、雑談を含めて会話を交わしている。昭和、平成の監督には、あえてメディアの前で選手を非難し、反骨心をあおるタイプもいた。しかし、選手の気質や受け取り方が変わり、47歳の松井監督のようなタイプこそ、今の時代に求められている監督像なのかもしれない。

 松井監督は「負けが続く時も長いシーズンには必ずありますが、明日はまたしっかり準備して戦っていく、その繰り返しだと思います」。ぶれない姿勢が、チームを再浮上に導くか。

(宮脇広久 / Hirohisa Miyawaki)

RECOMMEND

KEYWORD

CATEGORY