育成出身ルーキーが「現段階で新人王の一番手」 オリOBが惚れ込む“打席の仕掛け”

「四球の数を増やす、三振を少なくするのはまだ気にする必要はない」

 坂口氏は現役時代に主に1番打者として通算1526安打をマークした。トップバッターとして最も求められるのは出塁率だが「凡打の形が大切。初回の1打席目だけでもいいから、しっかりスイングできるか。後の打者に対して、手も足も出ないと思わせなければいい」と語り、茶野が打席で見せる“仕掛け”には「現段階では十分に役割を果たしている」と、合格点を与える。

 今後の課題は新人なら誰しもが直面するシーズンを乗り切る体力面だ。一番、疲れが出てくる6月から夏にかけて、どうやって乗り切っていくかが鍵を握るという。

「四球の数を増やす、三振を少なくするのはまだ気にする必要はない。クリアしていく課題を飛び級しないことが大事。不調に入ることもあるが、自分のリズムさえ直さなければ、すぐに戻すことはできる。ルーキーらしいガッツもある。現段階で野手なら新人王の一番手ではないでしょうか」

 杉本、森が登録を抹消され苦戦を強いられているなか、何とか首位をキープするオリックス。「今の位置にいるのは茶野選手の活躍が大きい」。育成出身のリードオフマンが、リーグ3連覇を狙うチームに新風を吹き込む。

(橋本健吾 / Kengo Hashimoto)

RECOMMEND

KEYWORD

CATEGORY