驚異の打率.364…10年目で覚醒のDeNA27歳 塁上でのパフォーマンスに込めた思い

メキシコで所属したチームのパフォーマンスを塁上で披露する

 関根自身、今季の活躍ぶりには「幸せだなと思います」と感慨深げ。そして「僕の場合はやはり、毎日を怪我なく過ごすこと。今年はトレーナーさんにめちゃくちゃ助けてもらって、自分の方から積極的に治療やマッサージをしてもらうようにしています」と明かす。

 高打率については「毎年いろいろなことにトライし、試行錯誤してきたことが、今年の数字として残ってくれているのだと思います」と積み重ねを強調。「心掛けていることは“ポジティブ”。毎日いかに視点を変え、気持ちを切り替えるかも技術のうちだと思っています」と言う。

 おそらく躍進の礎となっているのが、3度にわたる中南米ウィンター・リーグでの武者修行だ。2018年オフにドミニカ共和国に渡り、2019年オフと昨年オフにはメキシコ・リーグの「ヤキス・デ・オブレゴン」の一員としてプレー。出場機会以上の貴重な経験を積んだ。

 今季はヒットの際にヘルメットの上で手のひらを広げるポーズがお決まりとなっているが、これはヤキスの選手たち共通のパフォーマンス。「メキシコではいろいろ学べて、素晴らしい時間を過ごせました。あのポーズは、SNSなどを通じてメキシコの人たちに見てもらって、僕がヤキスの一員として頑張っていることが伝わればと思ってやっています」と語る。

「今は試合に出していただいて、ちょっと数字も出ていますが、全然レギュラーとかではないと思っています」と気を緩めるところは微塵もない。6月28日に28歳となるが、1シーズンを好成績で乗り切った時、押しも押されもせぬチームの主力選手として生まれ変わるのだろう。

(宮脇広久 / Hirohisa Miyawaki)

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