日本での収穫は「年中ショウヘイを見られたこと」 逆輸入右腕が語る魅力…教わった武器

レッドソックスのクリス・マーティン【写真:Getty Images】
レッドソックスのクリス・マーティン【写真:Getty Images】

日本ハムで守護神として2016年の日本一に貢献したマーティン

 今や世界的なスター、エンゼルス大谷翔平投手のプレーを間近で見られるのは同じプロ野球選手にとっても貴重な経験になっている。レッドソックスのクリス・マーティン投手にとってもそれは同じ。2016年から2年間日本ハムに所属したが、日本での思い出を聞くと「年中ずっとショウヘイを見られたこと」と明かしてくれた。

 身長203センチの長身はクラブハウスでもひときわ目立って見える。「質問してもいいですか?」と問うと、「オフコース」。静かな口調で日本での思い出や大谷について、たくさん話してくれた。

 マーティンは2016年シーズン途中から抑えを任され52試合に登板し、2勝0敗21セーブ、19ホールド。防御率1.07という圧倒的な成績を収めた。翌2017年も29ホールドを記録し、同年オフ、大谷とともに再びメジャーの舞台を目指し退団。2018年からメジャー4球団を渡り歩き、昨オフにはレッドソックスと2年総額1750万ドル(約24億6000万円)の大型契約を結んだ。

 NPBに来る前はメジャーで40登板し、防御率6.19。1勝も挙げることができなかった。くすぶっていた右腕を変えたのは日本での経験だった。「日本ハムは、外国人選手を信頼してくれて、試合に向けての準備の仕方を各自に任せてくれるチームだったので幸運だった。僕は自分のルーティンに引き続き磨きをかけた。向こうではある意味1人だから、自分についても多くを学んだ。自分でいろいろと答えを見つけなければならない」。

 練習量の多さや違いには驚かされた。「BPのやり方も投球プログラムも違う、強化の仕方、コンディショニング、そういったものすべてがかなり違う 。コンタクトする日本の打者に対し、ボール球の使い方を学んだ。「多くをこっちに戻って取り入れて、自分独自のルーティンみたいなものを作ったよ」と今でも武器になっている。今季は、26日(日本時間27日)現在で、0勝1敗、8ホールド、防御率1.38。「向こうに行って肩の力を抜いて、自信がついたことが全てだと思う」と感謝する。

大谷とは1度だけ対戦し被弾「フェンスの上にあたったギリギリのHRだった」

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