なぜステージ4の悪性リンパ腫から“最速復帰”できた? GMが思い出す「春の出来事」
Wソックスのヘンドリックスは今年1月に非ホジキンリンパ腫を公表
■エンゼルス 6ー4 Wソックス(日本時間30日・シカゴ)
ホワイトソックスのリック・ハーンGMが29日(日本時間30日)、悪性リンパ腫を乗り越えてメジャー復帰を果たしたリアム・ヘンドリックス投手への思いを語った。この日のエンゼルス戦の8回に登板した右腕に対し「チームは興奮に包まれている。彼のハードワークによって成し遂げられた」と賛辞を送った。
ヘンドリックスは今年1月、自身のインスタグラムで悪性リンパ腫の一種である非ホジキンリンパ腫と診断されたと公表。ハーンGMは「ステージ4の悪性リンパ腫と聞いたとき、今年は投げられないと思っていた。私たちはオールスター明けまで復帰できないだろうと言った」と振り返る。
しかし、その見立てを遥かに上回るスピードでマウンドに帰ってきた元守護神に、感慨がおさまらない。「5月までに復帰するという目標は、彼のモチベーションになっていただろう。そして、彼と同じ症状で苦しんでいる人たちにとっては大きな励みになるだろう。(克服は)本当に素晴らしい偉業だ」と言葉を紡いだ。
ハーンGMがふと思い出したのは、春の出来事。スプリングトレーニング中、駐車場でヘンドリックスが話しかけてきたといい「彼は『60日のIL(負傷者リスト)よりも早い段階で復帰できるかもしれない』と言ってきた。彼は60日まで復帰できるように、できること全てをした」。その言葉に嘘はなく、復活劇は完遂された。
チームにとってこの上ない朗報だが、「考慮しないといけないこととして、これから彼は未知の領域に踏み入れることになる」とも強調。無理は禁物な病み上がりなだけに「投げられない日もあるかもしれない。最後に受けた化学療法からまだ45日しか経っていない。(チームと)一緒に歩んでいく」と見通した。
(Full-Count編集部)