韓国へ渡った元助っ人、2か月で3人が帰国… 続く期待外れに地元紙ガッカリ「寂しく去る」

昨季まで西武に在籍していたブライアン・オグレディ【写真:荒川祐史】
昨季まで西武に在籍していたブライアン・オグレディ【写真:荒川祐史】

日本から韓国へ新たに渡ったオグレディ、スミス、ロメロ…早くも“全滅”

 韓国プロ野球のハンファは5月31日、昨季は西武でプレーし、今季新加入したブライアン・オグレディ外野手のウェーバー公示を韓国野球委員会(KBO)へ申請した。開幕から2か月が経ち、退団した外国人選手は3人目。いずれも昨季はNPBでプレーしていた選手となる。

 オグレディは22試合に出場し打率.125。本塁打は1本もなく、86打席に立って実に40個の三振を喫するという極度の不振に陥っていた。三振率にすれば実に46.5%だ。2度の2軍落ちを経験し、最後は脇腹の痛みを訴え2軍戦に出ることもできなくなった。

 退団が決まった後の1日になりオグレディは、自身のツイッターに「時には、物事がうまくいかないこともあります。韓国では素晴らしい人たちに会い、いくつかのクールな場所を見つけました。私はいつも(ハンファ)イーグルスを応援しています。これからも仕事を続け、この度の次の目的地がどこになるのか楽しみにしています」と感謝の言葉をつづっている。

 韓国メディア「OSEN」は、「キャリアだけ見れば、オグレディがこれほど不振なのはミステリーに近い」として、昨季西武では現メッツの千賀(当時ソフトバンク)をはじめ、宮城(オリックス)、森下(広島)、東浜(ソフトバンク)と、10勝クラスの投手からも本塁打を放ったと紹介している。

 一方で「日本より1段階水準の低い韓国では、オグレディの長打力がもう少し光を放つと期待されたが、この予想は完全に外れた」とし、原因としてメンタル面の問題を指摘している。2月のキャンプで「子どもと離れて1人で過ごすのが本当に大変だった。時間が経つにつれ、体調と成績が落ちた」と話していたのを紹介。6月に妻と子どもが韓国にやってくる予定だったが「その前に荷物をまとめたオグレディは、寂しく韓国を去ることになった」と伝えた。

 日本経由の新助っ人が総崩れとなっているのが今季の特徴だ。同じく西武からハンファに加入したバーチ・スミス投手は、開幕投手となったもののその試合で左肩を痛め、1試合登板で退団。またロッテからSSGに加入したエンニー・ロメロ投手は、キャンプで左肩を痛め1試合も登板できずに退団した。阪神から斗山に“復帰”したラウル・アルカンタラ投手が、防御率でリーグ上位に食い込んでいるのとは対照的となっている。

(Full-Count編集部)

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