西武を助ける“4回までの男” 監督は絶賛「最高の仕事」…白星つかずも不満ないワケ

先発とリリーフ「便利屋みたいな感じでどっちも出来るようになれば」

 先発投手が勝利投手となるためには最低5回を投げ切ることが条件だ。しかし2試合続けて、勝ち投手の権利を得られる目前での降板。本田はここまでリリーフ要員として、活躍してきことを踏まえれば、あらかじめ4回までと決められていた可能性も十分考えられるが、自身は「最初から4回と決まっているわけではない」と明かす。

「結果的に4回降板で勝ちがついてませんが、それは自分のピッチングがそうしてるだけ。もう1回行けるようであれば5回も任せてもらっているでしょうし。こうやって、先発と中継ぎどっちもやる事は自分が招いた事。なので、今の立場について不満は一切ないです」ときっぱり。

「便利屋みたいな感じで(先発とリリーフ)どっちも出来るようになればいいのかなと。だから先発ローテーションに定着しようという気持ちは無いです」「臨機応変にいろんな穴を埋めるというポジションにいると思う。そういうところでチームを助けられたり、カバーできたりするところにやりがいがある」とあくまでも自身の記録よりチームの勝利を優先する。

 もともと先発を経験していたとはいえ、シーズン中に役割が変わることは容易なことではない。その上勝ち星がつくわけでもない。それでもなお、「勝ち星は後からついてくるもの。そこに関しては何も無いです」と前を向く。チームを救うべく立ち上がった便利屋として生きる男の言葉に迷いはない。個人成績は度外視でチームのために腕を振る男の覚悟がそこにはあった。

(木村竜也 / Tatsuya Kimura)

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