阪神・大竹は「尾を引くことない」 今季初黒星も高評価は不変…虎OBが分析する“進化”
8回途中111球の力投も4失点で今季初黒星を喫した
■日本ハム 4ー3 阪神(10日・エスコンフィールド)
セ・リーグ首位を走る阪神は、10日にエスコンフィールドで行われた日本ハム戦に3-4で敗れた。ついに今季初の3連敗だ。先発した大竹耕太郎投手は8回途中4失点で今季初黒星を喫したが、阪神、オリックスで活躍し日本記録の1試合19奪三振も達成した野球評論家の野田浩司氏は「序盤はよくなかったが、中盤は修正できていた。その辺が今年の状態の良さを感じさせる」と分析。その上で「今日の負けが尾を引くことはないと思う」とみている。
悔しい敗戦だった。同点で迎えた8回、大竹は先頭の江越に三塁線を破られる二塁打を許し、マルティネスの四球で無死一、二塁。ここで加藤豪に中前適時打で勝ち越された。139キロのツーシームを打たれた。111球目だった。ここまで6勝負け知らずだった左腕が無念の降板だ。この日は初回、2回、3回に1点ずつ失った。中盤は立ち直ったが、8回に力尽きた形だった。
その投球内容について野田氏は「序盤はよくなかったですね。チェンジアップも決まらない。高めに抜けたり、コースとかもずれたりしていました。おそらく(エスコンフィールドの)マウンドの感じが違ったんじゃないでしょうか。傾斜が高いなとか、球場によって変わったりするんでね。でも、4、5回くらいからは本来の感じで、チェンジアップも決まりだしたし、真っ直ぐで空振りを取るシーンもありました。修正できていましたね」と話す。
そして、この能力に今年の大竹の状態の良さを感じたという。「中盤は本来の大竹でした。5、6、7回は完璧でしたからね」。味方打線が4回に同点に追いついたこともある。「あれで“よっしゃ”ってなったと思いますよ。今年は調子はいいし、気持ち的にも乗っている、そういう時って結構、いけいけの感じでゾーンにも入りやすいですからね」と説明した。