五十嵐亮太氏と元ラグビー日本代表主将が意気投合 2人に共通する「環境を楽しむ力」
ラグビーの伝統「アフターマッチファンクション」
菊谷:ラグビーには試合が終わった後に「アフターマッチファンクション」という伝統があって、両チームの選手やスタッフが同じ部屋に集まって、お酒を酌み交わしながら交流を深めるんですよ。これは国内外問わず、ワールドカップのような国際大会でも必ずあります。
五十嵐:すごくいい文化! でも、ラグビーはコンタクトスポーツだから、試合中は対戦相手に対して「この野郎!」と思わないんですか?
菊谷:100%「この野郎!」と思ってます(笑)。
五十嵐:闘争心むき出しで格闘技に近いメンタリティになるのに、試合が終わった後に一緒に飲めるものなんですか?
菊谷:そこはもう、試合で全てを出し切っているので大丈夫。やったか、やられたか。自分がやられた側でも、もうしゃあないなって。
五十嵐:そうなんだ。ラグビーってめっちゃ気持ちいいスポーツ! カッコいい! 野球ではちょっと考えられないな。死球を当てた打者とは飲むのやめようって思うもん(笑)。1シーズンの試合数やスポーツの性質によって違うのかもしれませんね。僕の場合、実は仲良くなった打者に打たれる傾向にあったんですよ。インコースに投げきれなくて。ちょっと優しいんです(笑)。仲のいい打者のインコースにバンバン投げられる人もいて、すごいメンタリティだなと思ってました。
菊谷:へぇ?、僕は仲良くなればなるほど、やっつけたくなる(笑)。強く当たっても後で謝ればいいかって。アフターマッチファンクションでも「さっきはごめんね。ウェイッ!」って飲んでます。
五十嵐:それはジャイアンですよ。ジャイアン決定!(笑) でも、ラグビーの方が男としては気持ちいいって思うな。なんか羨ましいし、新しい刺激をもらいました。
(19日掲載予定の第3回に続く)
(佐藤直子 / Naoko Sato)