「僕より球速が出ます」 兄も社会人の大舞台へ…與座一家を繋ぐ東京ドームの“引力”
「打席で“チャンテ”を聞くなんて不思議な気分」
■巨人 3ー2 西武(15日・東京ドーム)
西武のサブマリン・與座海人投手は15日、敵地・東京ドームで行われた巨人戦に先発し7回途中まで3安打2失点に抑え、3試合連続のクオリティスタート(QS=6回以上を投げ自責点3以内)を果たしたが、打線の援護に恵まれず今季初勝利はまたもやお預け。チームは延長戦の末にサヨナラ負けを喫し、5連敗となった。
本塁打が出やすいと言われる東京ドームで、120キロ台のストレート、110キロ台のスライダー、100キロ台のカーブなどを駆使し、薄氷を踏む思いで巨人打線をかわしていく。3回に坂本勇人内野手に9号ソロを浴びたものの、2-1と1点リードして7回を迎え、チームの連敗脱出に明かりが見えてきた矢先だった。
2四球を献上しながらも、2死一、二塁にこぎつけ、相手打者は同じ沖縄県出身の大城卓三捕手。カウント2-1からチェンジアップがやや真ん中寄りに入ったところを、すかさず中前へ弾き返され同点とされた。思わず天を仰いだ與座はここで無念の降板となった。「試合をつくれたことはよかったと思いますが、あそこで粘り切れるかどうかで、勝てるかどうか、チームを勝たせられるかどうかが決まるのだと思う」と悔やんだ。
一方、セ・リーグの本拠地開催とあって、7回の攻撃では2死一、二塁の好機に自ら打席に立った。投ゴロに倒れたものの、「打席で、自分の名前でチャンテ(チャンステーマ曲)を聞くなんて、不思議な気分で貴重な経験でした」と感慨深げだった。