大谷翔平が「主役の座を奪い返した」 “荒れた”空気を一掃…敵地脱帽の存在感
7回にレンジャーズの3人が退場に…豪快弾で注目の的は審判から大谷へ
■エンゼルス 5ー3 レンジャーズ(日本時間16日・アーリントン)
エンゼルスの大谷翔平投手は15日(日本時間16日)、敵地で行われたレンジャーズ戦の8回に左中間へ22号本塁打を放ち、両リーグトップに並んだ。さらに投手として先発し、6回2失点で今季6勝目。まさにひとり舞台の活躍に、テキサスの地元メディアからは「主役の座を奪い返した」と賛辞が上がっている。
何から「奪い返した」のかといえば、一塁塁審のラモン・デ・ヘスース氏だ。この試合は7回、レンジャーズのマーカス・セミエン内野手が、ハーフスイングを空振りと判定されたことに抗議し退場処分。ブルース・ボウチー監督、マイク・マダックス投手コーチまで3人が続けて退場にされる後味の悪さが残っていたからだ。
地元紙「ダラス・モーニング・ニュース」は「『ラモン・デ・ヘスースって誰?』とあなたは思うかもしれない。普段、彼は穏やかなアンパイアだが、3万5092人の大観衆の前で、接戦の中で注目の的となりつつあった。そんな中オオタニが、逆方向の2階席へホームランを放ち、注目を奪い返したのである」と、スタンドの空気の変化を伝えている。
さらに、大谷のこのシリーズでの働きについて「彼は4試合でホームランを4本打ち、そのうち3本は時速109マイル(約175.4キロ)以上のスピードで、440フィート(約134.1メートル)以上飛んだ」と脱帽。投手としても「レンジャーズの我慢強いアプローチをうまく切り抜けた。オオタニの奪三振は3つだけ。記録された空振りはたった5つだった。少なくとも80球以上投げた彼の先発登板の中で、最も少ない空振り数だった。それでも彼は6回を乗り切った」と“巧投”を称えた。
また、退場劇を「(あの判定が)あのイニングを変えた。いや、あれが、試合を変えたかもしれない。ショウヘイ・オオタニにまた話題をさらうチャンスを与えてしまった」と苦々しげに振り返っていた。
(Full-Count編集部)