「右打者の歴代最高は射程圏内」DeNA宮崎、4割打者なるか…イチローとは違う“凄み”
NPB史上シーズン最高打率はバースの.389
野口氏は名伯楽として名高い田代富雄DeNA巡回打撃コーチから以前、「宮崎の打撃は独特で、俺にはわからん。俺があいつにしてやれることは、普段からよく見ていて、不調になった時に好調時との違いを指摘してやることくらいだ」と聞いたことがあるという。
NPB史上、シーズン打率の最高記録は1986年にランディ・バース(阪神)がマークした.389である。2000年のイチロー(オリックス)の.387がこれに次ぐ。野口氏は「宮崎は右打者で、足もそれほど速いわけではありませんから、内野安打を稼げない分、シーズン4割はさすがに難しいと思います」と見る。
実際、宮崎の今季69安打中、内野安打は6本で8.7%に過ぎない。たとえば、イチローがマリナーズ時代の2004年にシーズン262安打を放ってMLB記録を塗り替えた際には、左打者で俊足のアドバンテージを生かし、約22.5%の59本が内野安打だった。
それでも「右打者の歴代最高打率(2008年の横浜・内川聖一の.378)を塗り替えるのは射程圏内だと思います。悪くても、最終的に3割5分を切ることはない気がします」と野口氏は予想する。ひょっとすると、他人には説明できない打撃で、想像を絶する物凄い成績で終えないとも限らない。
(宮脇広久 / Hirohisa Miyawaki)