上位脅かす日本ハムは「態勢整った」 3位と6ゲーム差も…専門家が感じる“予兆”

日本ハム・新庄剛志監督【写真:矢口亨】
日本ハム・新庄剛志監督【写真:矢口亨】

伊藤、上沢、加藤に鈴木を加え充実度増した先発投手陣

 パ・リーグは首位オリックス、2位ソフトバンク、3位ロッテが1.5ゲーム差内にひしめく大混戦で、23日からリーグ戦が再開される。3位ロッテと4位・日本ハムの間には6ゲームの大差があり、AクラスとBクラスがくっきりと分かれているのが現状だが、現役時代にヤクルト、日本ハムなど4球団で21年間捕手として活躍した野球評論家・野口寿浩氏は「下位のチームも巻き込んで、さらなる混戦となる可能性がある」と予想する。

「現状は、3位ロッテと4位・日本ハムの間に太いボーダーラインが引かれた格好ですが、この線がどんどん薄れていくかもしれません」と野口氏。交流戦でも日本ハムは10勝8敗で12球団中5位、パ・リーグ5位の楽天も9勝9敗の6位と健闘した。

 特に日本ハムは、両リーグを通じトップのチーム防御率2.75を誇る。「ここにきて先発投手陣が伊藤(大海投手)上沢(直之投手)、加藤(貴之投手)に加え、アンダースローの鈴木(健矢投手)も台頭。安定した戦いができる態勢が整ったことが大きい」。野口氏は今後、日本ハムが上昇カーブを描く予兆を感じ取っている。

 楽天も一時は交流戦優勝を狙える勢いを示した。投手陣では抑えの松井裕樹投手が14セーブ、防御率0.77。8回を担う酒居知史投手も防御率2.08と安定している。「あとは7回を抑えて2人につなぐ投手がポイントになるでしょう」と野口氏は言う。昨年リーグ最多タイの61試合に登板し防御率2.26をマークした西口直人投手が、今季は振るわず出場選手登録抹消中。安樂智大投手、宋家豪投手が担う役割が重くなりそうだ。

“3強”にはほとんど差がないが、野口氏は「抜け出すチームがあるとすれば、オリックスだと思います」と見ている。今季は5年目・26歳の頓宮裕真捕手がブレークし、現在リーグトップの打率.344をマーク。最近は4番を任されている。西武からFA移籍した森友哉捕手とともに、吉田正尚外野手(現レッドソックス)が抜けた打線に活気をもたらしている。

オリ3連覇の鍵は1・2番「ゴンザレスは面白い」

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