当たっただけで“大喜び” オリ主力も憧憬の念…佐々木朗希には「本当にビックリ」

ロッテ・佐々木朗希【写真:荒川祐史】
ロッテ・佐々木朗希【写真:荒川祐史】

野球初心者が「突然、バッティングセンターの打席で140キロのマシーンに驚く感じ(笑)」

 苦笑いには“真実”も浮かんでいた。「ファンの方たちにも、わかりやすく説明すると……。例えばね、運動経験のほとんどない“初心者”の方が、突然、バッティングセンターの打席に立って、140キロのマシーンに驚く感じ(笑)。普通にビビると思う。そこに、ほぼ同じ速さでフォークが来る。そりゃ、バット振って“当たった!”って喜ぶのも、僕は間違ってないと思いますね。むしろ、バットに当たって“嬉しい”と言う感覚は一緒かもしれない」。取り繕った表情は、自然のものに変わっていった。

 この日は、初回の1打席目に163キロを捉えるも遊ゴロに倒れた。「感触は悪くなかったです。少しの差でしたね」。3回の第2打席は162キロを打ち、遊ゴロ。6回の第3打席も162キロを弾くも遊ゴロだった。「僕は速い球、嫌いではないんでね(笑)。動体視力にも自信はあります。ただ、あそこからグンと落ちるフォークは勘弁してほしい……。みんな、打席に立ってみてほしいです(笑)。体感できるなら、してみてほしい。本当にビックリしちゃうから」。さらに実感することもある。

「対戦する度に、速くなってます。年に2、3キロ速くなってますよね? ちょっと間違えたら170キロ、出ますよ。思いっきり投げたら、シンプルに可能性あると思う」

 プロの世界に、年齢は関係ない。次回対戦を心待ちに“アップデート”を繰り返す。6月で27歳を迎えた宗も、まだまだ進化を遂げる。変わらないのは真っすぐな瞳と、26歳の誕生日に伏見(日本ハム)からプレゼントされた、バーバリーの黒色ハット帽子だけだった。

(真柴健 / Ken Mashiba)

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