大谷翔平は「最大の目標」 134m弾&最速161キロ左腕…全米ドラ1候補が目指す二刀流

衝撃の一発を放った大学野球米代表のジャック・カグリオーン【写真:川村虎大】
衝撃の一発を放った大学野球米代表のジャック・カグリオーン【写真:川村虎大】

大学日本代表から打球速度187キロの豪快弾を放った“二刀流”カグリオーン

 エンゼルス・大谷翔平投手を生んだ日本相手に、圧倒的なパワーを見せつけた。第44回日米大学野球選手権(米ノースカロライナ州)に出場した米国代表のジャック・カグリオーン内野手は大学日本代表「侍ジャパン」との第1戦で4回に1号ソロを放った。投手としても最速100マイル(約160.9キロ)を投げる二刀流。来夏のドラフトで1位候補として名も挙がるが、「私の最大の目標だ」とメジャーでも投打での活躍を志している。

 衝撃の一発だった。4回2死、侍ジャパンの下村海翔投手(青学大)の甘く入ったフォークを捉えた。飛距離440フィート(約134.1メートル)で一直線に右翼の林へ消えていった。打たれた下村も思わず苦笑い。カグリオーンは「(感触は)とてもよかった。失投を逃さずに打てたよ」と嬉しそうな表情を見せた。打球速度は116マイル(約186.8キロ)。これは大谷の今季の31本塁打と比べても、上から4番目の飛距離にあたる。

 フロリダ大に在籍するカグリオーンは打撃だけでなく、左腕としても名を馳せる。196センチ、111キロの大きな体で、今季のリーグでは、投手として18試合に登板し7勝4敗、防御率4.34。打者としても71試合で打率.323、33本塁打、90打点、OPS1.126を誇る。「投げるのも好きだし、ホームランを打つのも好きだ」。二刀流での活躍ぶりから、チームでも大谷の名前をもじった「ジャック谷」の愛称がつけられている。

 現在は大学2年生の20歳。大谷の活躍もあり、メジャーでも「二刀流」登録が可能になった。将来の目標は最高峰の舞台での二刀流。「(大谷は)私の最大の目標だ。この活躍をMLBで成し遂げていることは、クールなこと。自分も(二刀流を)やりたい」と誓う。

 3月のワールド・ベースボール・クラシック(WBC)はテレビで観戦。「米国を応援していたけど、最後にオオタニ対トラウトの対決を見られたことはクールだった」と刺激にする。この日から、トップチームと同じUSAのユニホームを着用し、侍ジャパンと対戦する。この日は、2-5で敗れ「私たちは(野球の)スタイルが違うけど、(お互い)ハイレベルで素晴らしかった」と振り返ったが、「まずは、振り出しに戻せるといい。楽しく競争のある試合になると思うよ」。WBCで敗れたトップチームのリベンジに燃えていた。

(川村虎大 / Kodai Kawamura)

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