吉田正尚、藤浪晋太郎の英語力に衝撃 流暢なトークに「発音も上手」、思い出す半年前
藤浪晋太郎の“英語力”にビックリ
■アスレチックス 3ー0 Rソックス(日本時間19日・オークランド)
忘れられない“衝撃”の光景が脳裏をよぎった。レッドソックスの吉田正尚外野手は18日(日本時間19日)、敵地で行われたアスレチックス戦に「4番・指名打者」でスタメン出場。「楽しみですね」と語っていた1学年下の藤浪晋太郎投手との対戦こそなかったが“再会”を果たした。ふと思い出すのは半年前の入団会見だ。
「ビックリしましたよね。藤浪くん、カンペなしだったから(笑)。全部、英語での入団会見……。英語の発音も上手で、元々、勉強していたのかな? と感じました」
1月17日(同18日)、吉田は自主トレを行い、沖縄で汗を流していた。自身の練習を終えると“門下生”のロッテ・藤原恭大外野手、オリックス来田涼斗外野手らの打撃練習を熱心に見つめ、助言を送る。野球漬けの日々で、クタクタになった体を自室に寝転ばせた瞬間だった。
「プリーズ、コール、ミー、フジ。ライク、マウント『フジ』」
テレビ画面を、じっと見つめた。アスレチックスへの入団会見を行う藤浪の“流暢さ”に、吉田は見惚れた。「この世界(メジャー)に少しでも早く受け入れてもらえるように、練習したのかなと思いました。僕は(自分の会見で)『英語が話せない』と言いました。だからこそ、通訳(若林通訳)を連れてきている。言葉ではないコミュニケーションで分かり合えたら、という部分もあります」と真っすぐに目を見て話す。
あの瞬間から、およそ半年。2人はメジャーの舞台で“再会”した。年齢は1歳違えど、メジャーでは同じ“新入生”。抱いた野望には、わずかな不安もある。「メジャーの選手を見ていると、みんな楽しそうにプレーしている。もちろん、責任感もある。ただ、大切なことを教えてくれる環境だと思います」。失敗を繰り返すから、成功に辿り着く。グラウンド上で同じ空気を吸い、苦しみの中で知った歓喜を、分かち合う。
(真柴健 / Ken Mashiba)