大谷翔平、キング独走を裏付ける「最多6本」 今季から急増…異次元の“ゾーン破壊”
ボールゾーンの本塁打数でも今季メジャー最多タイ
年間60本塁打のペースでアーチを量産するエンゼルスの大谷翔平投手。一体なぜ、これほど一発を放てるのか。ここまでの35本を見ていくと、ある変化に気づく。それが、打った“ゾーン”だ。20日(日本時間21日)の試合を終え、大谷はストライクゾーンから外れたコースを打った本数でも、メジャートップに立っている。
スタットキャストのデータによると、今季の大谷はストライクゾーンから外れたボール球を、ここまで6本柵越え。6本はレンジャーズのアドリス・ガルシア外野手と同じメジャー最多だ。HRレースを独走していることを考えれば不思議ではないかもしれないが、デビューイヤーの2018年が2本、翌年も2本。2020年は1本で、年間46発を放った2021年でも3本しかない。そして昨年が1本なのだから、今シーズンがいかに飛び抜けて多いかがよく分かるだろう。
4月2日(同3日)の敵地・アスレチックス戦で放った1号が、今季最初のボールゾーンからの一発。その後も勢いが加速し、6月23日(同24日)の敵地・ロッキーズ戦で放った25号が6本目となった。被弾した左腕のカイル・フリーランドは「オオタニが本塁打にした1球を打ちに行くのは、地球上の人類で1人しかいない。それがオオタニだ」と脱帽。見送れば完全にボールの内角チェンジアップを右翼席へ完璧に運んだのだった。
本来は投手が打ち取れるはずのボールゾーンでも長打を量産するのだから、ストライクゾーン内ともなればさらにお手上げだ。ゾーン内の打率は.348、長打率.800と、長打率-打率で産出される純然たるパワーを示すISO.452もメジャー1位(ともに300球以上)と、圧倒的な数字が並んでいる。好球必打を実行しながら、例年にないボール球を破壊――アーチ量産の一端はボール球への対応も挙げられそうだ。
(Full-Count編集部)