なぜ大谷翔平を放出せず? 米メディア分析…“異例の大補強”に走ったエ軍の苦悩

エンゼルス・大谷翔平【写真:Getty Images】
エンゼルス・大谷翔平【写真:Getty Images】

エンゼルスは、さっそく有望株と引き換えにジオリトとロペスを獲得した

 エンゼルスは大谷翔平投手をトレード放出しない、と米複数メディアが報じた。米ヤフー・スポーツは、期限まで6日を残しての決断を“異例”だったと解説している。では、なぜ大谷を売らず、買い手に回る判断をしたのだろうか。やはり過去に、前例がなかったことが影響しているようだ。

 同メディアは「エンゼルスの立場にいたら、他チームのほとんどはオオタニをトレードしただろう。野球とはそういうものだ。成績が芳しくないチームはいい選手をトレードに出す」と指摘する。ワイルドカード圏内まで4ゲーム差。過去の例では、売り手に回る球団のほうが多かったと解説している。

 やはり大きかったのは大谷の存在だ。「オオタニをトレードに出しても、その見返りは思うより低かったかもしれない」と、チケットの売り上げを重視するアート・モレノ球団オーナーの満足するオファーがなかったと推測している。今季の残り数か月のため、価値に見合った交換相手を出す球団が現れなかったのかもしれない。

 一方で「オオタニを残したいチームを責めるわけにもいかない」とも。「彼は球史に残るシーズンを送っているのだから。彼は怪我さえなければ基本的に毎年そういうシーズンを送る。端的に言って、彼のような選手は、球史に存在しないのだ」とその特殊性を指摘している。大谷が9年ぶりのプレーオフ進出に導く可能性に賭けたということだ。

 エンゼルスは買い手に回ることが明らかになると、さっそく大補強に動いた。球団のトッププロスペクト2選手と引き換えに、球宴右腕のルーカス・ジオリト投手とレイナルド・ロペス投手を、ホワイトソックスから獲得した。大谷の存在が導いたと言っても過言ではない異例の補強劇。どのような結末を迎えるのか、日米の注目が集まっている。

(Full-Count編集部)

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