大谷翔平、エンゼルスと契約延長? 異例の登板1日前倒しが示した“最高”の環境
二刀流で存分にプレーできるエ軍は最高の環境、去就問題にも影響か
二刀流・大谷をフル回転させる起用法。他球団でここまで“オオタニ・ファースト”ができるかと言えば、「?」マークが付く。例えば、来季の有力な所属先と言われるドジャースには、通算207勝左腕クレイトン・カーショーがいる。登板間はきめ細かなルーティンをこなす。そんな左腕が登板数日前になって「オオタニの希望」で登板日を変えるのは想像し難い。
2022、2023年と1年契約を繰り返しているカーショーの来季以降の契約は決まっていない。それでも将来の殿堂入りが確実視されるだけに、35歳左腕の「生涯・ドジャース」は球団としても本望だろう。大きな契約順に起用法が決まるとも言われるメジャーで、史上最高額での契約が見込まれる二刀流は、どのチームでも尊重されるだろう。それでも大谷の意向が何でも通る環境かは分からない。逆に言えば、それだけのことができるエンゼルスは、一野球選手にとって“最高”の環境と言えるのではないか。
米ロサンゼルス・タイムズ紙の名物コラムニスト、ディラン・ヘルナンデス記者は大谷の新天地について、ドジャースかエンゼルスと予想していた。ドジャースは昨オフの補強策から徹底した“大谷獲りシフト”を敷いているが、エンゼルスには二刀流として存分にプレーできる強みがある。一部メディアでは来季以降のエンゼルス残留の可能性はないと指摘する声もあるが、大谷は「ここまでプレーしてきたチーム。ファンの人たちを含めて、もちろん大好きです」とも語っている。どのような選択をしてもおかしくない。
○著者プロフィール
小谷真弥(こたに・まさや)1983年、大阪・大阪狭山市生まれ。埼玉・東松山市育ち。明大明治高、明大野球部を経て2006年報知新聞社に入社。地方部(富山・石川)を経て09年に運動第一部(野球部)へ異動。09年ロッテ、10、11年横浜、12年から巨人、15年から日本ハム、17年からメジャー担当。19年2月からFull-Count編集部に所属。
(小谷真弥 / Masaya Kotani)