捨てられた大量のバッグ…日本にはない“丘” 元オリ右腕が心躍らせた球場

パドレスの本拠地「ペトコ・パーク」の丘【写真:本人提供】
パドレスの本拠地「ペトコ・パーク」の丘【写真:本人提供】

米留学中の鈴木優さんが訪れた「ペトコ・パーク」

 オリックスと巨人で投手としてプレーし、昨季限りで現役を退いた鈴木優さんは現在、米国に約2年の予定で留学中だ。現地で感じた“ベースボール事情”を、不定期でレポート。第5回はパドレスの本拠地「ペトコ・パーク」を訪れた際の感想を語った。

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 今回はパドレス対エンゼルスの試合があり、ダルビッシュ有投手と大谷翔平投手の対戦が見られるかもしれないということで、サンディエゴにあるペトコ・パークに行ってきた。サンディエゴはメキシコに隣接していることもあり英語に加えて、スペイン語も街で多く使われている。メキシコの人々もたくさん訪れるためか、街全体が明るく陽気な雰囲気でとても楽しく過ごすことができた。

 今回訪れたペトコ・パークはダルビッシュ投手が所属するナ・リーグ西地区のサンディエゴ・パドレスの本拠地。また「第1回ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)」決勝ラウンドで使用され、日本代表が優勝を決めた球場としても有名だ。この球場の名前にあるペトコは「ペトコ・アニマル・サプライ社」というペット用品販売チェーンが命名権を買い取り名付けられたもので、ペットを連れて球場に入ることが許可されている。命名権を得た会社の特徴を生かすルールというのもアメリカならではだ。

 また、今までの球場の中で最も荷物検査が厳しかった。17センチ×25センチ以下の小さめのバックしか持ち込めず、他球場で許可される透明のバッグも禁止。訪れたエンゼルスのファンのバッグが数多く捨てられているのを目にした。ぜひ訪れる際は気をつけてほしい。

 中に入って面白いと思ったのが球場内でライブビューイングできる場所があること。センターバックスクリーンの裏に巨大なモニターが設置してあり、その斜め前に、人が座って見られる“丘”が作られている。そこでの観戦であれば、通常の座席よりも安く入場でき、シートなどを敷きリラックスしながら見ることができる。日が暮れた夜に、丘の芝生で友達や家族と話しながら野球を見るのは、子どもの頃に土手で花火大会を見るようなワクワク感を思い出させてくれた。野球を席で見るだけではない楽しみ方があるのだなと勉強になった。

 また、グラウンド内で面白いのが日本にある通常の球場ではライト線上、レフト線上に黄色いホームランポールが建っているのだが、ここはレフト側のポールがなく、レフトにある建物に黄色い線が上から描かれていることだ。日本ではなかなか見られない球場の作りで、こういったさまざまな発見ができるのもアメリカの球場巡りの楽しいところだ。

グルメ、雰囲気、施設…「総合的に見て1番好きな球場」

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