2戦連発の大暴れ 名門主砲が貫く“こだわり”…同級生スターに芽生える「ライバル心」

履正社が高知中央を破り、16強入りを果たした
履正社が高知中央を破り、16強入りを果たした

4番・森田の2戦連発の大活躍で履正社が16強入り

 第105回全国高等学校野球選手権記念大会が13日、阪神甲子園球場で行われ、大会8日目第1試合は履正社(大阪)が10-4で高知中央(高知)を破り、16強入りを果たした。3回には「4番・三塁」森田大翔内野手(3年)が2試合連続となる本塁打を放ち、「やってきたことが報われた」と笑顔を見せた。

 履正社打線が止まらない。初戦で決勝3ランを放った森田がこの日も大暴れだ。初回から森田の適時二塁打などで先制すると、続く第2打席「打った瞬間わかりました」と手ごたえ十分の打球は、左中間へ飛び込む本塁打に。初戦に続き甲子園で2本目となった一発に、球場は大歓声に包まれた。

 4、6回にも3点ずつ追加点を奪い2桁得点を挙げた履正社が強さを見せつけた。この日もチームで計15安打10得点と強打の履正社打線の中で、4打数3安打2打点とひときわ輝く活躍。大阪大会でも28打数16安打3本塁打15打点の成績で、3指標全てでチームトップの数字を残してきた。

高校通算34本塁打も…同学年のスターたちに負けない強み

 高校通算34本目となった一発にも「いつも(本塁打を)狙っているわけではない。チームを勝たせるために、個人の結果より打点を意識してやっていきたい」と冷静だ。あくまで“打点”。それが森田のこだわり。本塁打を許した高知中央の高橋秀斗投手(3年)も「甘くいったらやられる。打ち損じがない」と、森田の確実性の高さに脱帽した。

 同学年には花巻東・佐々木麟太郎内野手や、広陵・真鍋慧内野手らプロ注目のスラッガーたちがいる。「(彼らは)もの凄く飛ばす力がある。僕にはそこまで飛ばせないので、確率よく勝負強さで勝負したい」。それでも「ランナーがいるときにどれだけ打てるか、そこは負けていない」と、同い年の強打者たちに“ライバル心”は忘れない。

 次戦は、昨夏の覇者・仙台育英との対決。「好投手ぞろいですごいですが、それでも打てるように」と力を込める。甲子園のスターに名乗りを上げた名門の主砲は、強力投手陣にひるむことはない。

(木村竜也 / Tatsuya Kimura)

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