偉大すぎて…大谷翔平獲りで起きる“影響” NY紙が危惧する「非常に多くの障害」

エンゼルス・大谷翔平【写真:ロイター】
エンゼルス・大谷翔平【写真:ロイター】

シャーマン記者「NYでプレーするのを見たい。しかし…」

 今オフFAとなるエンゼルスの大谷翔平投手はの去就はどうなるのか。様々な報道が飛び交う中、米放送局「MLBネットワーク」の番組「MLBセントラル」では、ニューヨーク地元紙「ニューヨーク・ポスト」のジョエル・シャーマン記者が、大谷を獲得するチームが待ち受ける“障害”を語った。

 大谷は右肘の内側側副靭帯の損傷が発覚し、投手としては今季登板しないことが決まった。現段階では手術の可能性も残されており「彼は野球史上最も比類なき選手だが、どうやらその1つの要素(投手としての部分)が取り除かれることになりそうだ。少なくとも2024年は。そして2025年も投げられるか私は疑問に思う。これはどのチームにとっても、複雑なFA市場になる」と故障がもたらした影響を挙げる。

 司会者から「彼を獲りに行くチームのGMは今何を考えている?」と聞かれると、様々なパターンで説明した。

 まずは投打二刀流ができる場合。「この3年間、コービン・バーンズのような投球をして、ヨルダン・アルバレスとアーロン・ジャッジのような打撃をしてきた。その上、風のように走ってきた。彼を欲しくないチームがあるわけがない」と称える。しかし「彼はDHで、1週間に一度先発登板をする。この選手がいたら、他に先発投手が5人必要だ。エンゼルスには(ジャスティン・)バーランダーや(マックス・)シャーザーのような、中4日で毎回先発するベテラン投手がいなかった。もし彼を加えるなら、先発が6人になるからリリーフが1人少なくなる。他チームはリリーフが8人いるのに、7人しか置けない」と“弊害”も起きる。

 続いて指名打者専任の場合は「野手は8人必要。中には歳を取った選手もいるが、世界一のDHがいたら、それを野手を休ませる枠として使えない」のだ。外野を守る場合についても「“外野に移ればいいだけ、あまりにいいアスリートだから”という人もいるが、30代を迎える。トミー・ジョン手術を2度受けた選手が、外野から返球する動作にシームレスに移れるだろうか」と疑問を呈した。

 大谷が偉大な選手であることは百も承知。だが「私が野球運営部門のトップだったら、オーナーの目を見て『2つ、別の給与枠が必要です。オオタニの分とチームの分です』と言わなければならないだろう。先発投手が5人必要だし、野手も必要だ。2度目のトミー・ジョン手術が必要かもしれないし、契約期間のうちプレーできない時期があるかもしれない」と懸念。「彼は記録的な契約を得るだろうし、私は彼がニューヨーク(のチーム)でプレーするのを見たい。しかし、これ(大谷獲得)には非常に多くの障害がある」と警笛を鳴らした。

(Full-Count編集部)

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