9月は打率1割台も「兆しは見えた」 V3へ悲観なし…中嶋監督が見据える勝負所
西武に連敗も2位ロッテが敗れマジックは1つ減り「15」
■西武 4ー3 オリックス(6日・ほっと神戸)
オリックスは6日、ほっと神戸で行われた西武戦に3-4で敗れ、カード負け越しを喫した。それでも、2位ロッテが敗れたためマジックは1つ減り「15」、リーグ3連覇に向けカウントダウンが始まった。2戦連続適時打なし、8月11日以来の連敗にも中嶋聡監督は「兆しはちょっと見えたかな」と、前向きに捉えていた。
4安打3得点にも収穫はあったと見ている。前日の同戦では完封負け、この日も7回まで西武・今井の前にゼロ行進と厳しい状況だったが、8回は相手の4四死球と失策で3点を奪い、意地を見せた。ノーヒットながら追い上げた打線に中嶋監督は「四球絡みですけど。上がり目かなとは思いますけど」と、復調の気配を感じ取っている様子だった。
現状のチーム状況は“どん底”といってもいい。ここまでリーグトップのチーム打率.249をマークしているが、8月は打率.238、9月も5試合を消化し打率.162と打線は下降線をたどっている。直近5試合の適時打はわずか3本。それでも貯金は「26」、2位・ロッテとのゲーム差は「9.5」と独走態勢に変わりはない。
リーグ3連覇がゴールではなく、その先のCS、日本シリーズを見据えている。この日は3回1失点で降板となったが、黒木を5月11日以来の先発マウンドに送り、打線も高卒2年目の池田を7試合連続でスタメン起用するなど試行錯誤を続けている。前日3失点で負け投手となったリリーフの阿部をリフレッシュのため抹消。勝負所はまだ先にある。
9月は2勝3敗と負け越しスタートとなったが指揮官に悲観する様子は全くない。
「残り試合が少ないわけですから。マイナスのことを言ってもしゃあない。もうプラスしかないんで、全員でそこを目指してやっていくしかない」
7日の移動日を挟み8日からは敵地で2位・ロッテとの直接対決が待っている。昨年までのリーグ連覇もライバルとの接戦を凌ぎ手にしてきた。“ナカジマジック”の本領発揮はここからだ。
(橋本健吾 / Kengo Hashimoto)