育成から這い上がった「怪物23歳」 最下位中日に希望…剛速球連発で衝撃数値「32.7」
松山は現在16試合連続無失点中、防御率1.05
セ・リーグ最下位と苦しんでいる中日に、彗星のごとく現れた最速156キロ右腕がいる。2022年育成ドラフト1位で入団した松山晋也投手は、開幕からファームで守護神を務め、6月に支配下登録を勝ち取った。1軍に昇格してからは好成績・好指標をマーク。現在は16試合連続無失点中と怪物の片鱗を感じさせる(記録は9日現在)。
松山は、2022年育成ドラフト1位で八戸学院大学(青森)から入団。プロ1年目の今季は2軍の守護神として10セーブを挙げ、6月に支配下に昇格。現在は、1軍で26試合に登板し、25回2/3を投げて13ホールド33奪三振、防御率1.05をマークしている。
プロ初登板は、6月17日の日本ハム戦(バンテリンドーム)。3点ビハインドの9回にマウンドに上がり、150キロ超の直球と落ち幅の大きいフォークを武器に3者連続三振。強烈なインパクトを残した。
松山の武器の1つは、188センチの身長から投げ下ろす剛速球を軸に打者を抑え込む「奪三振能力」だ。セイバーメトリクスを用いて分析などを行う株式会社DELTA(https://1point02.jp/)のデータによると、対戦打者に対する奪三振の割合を示す「K%」が「32.7」と、20イニング以上を投げた投手の中ではリーグトップのライデル・マルティネス投手(中日)の「36.8」に次ぐ2位となっている。奪三振率は「11.57」と1イニングに必ず1つは三振を奪う計算で、新人とは思えないすさまじい怪物ぶりだ。
ネット上でも剛腕の活躍は注目を集めており、「速い! それ以上に重さを感じる剛球や!」「まじ炎のストッパー」「ほんといいピッチャー」「怪物すぎるルーキー」などと大きな話題になっている。
現在、16試合連続無失点を継続しており勝ちパターンでの起用も増えてきた。育成から這い上がったルーキーは、防御率0.20を誇る最強守護神のマルティネスにつなぐ「8回の男」に定着となるだろうか。
(Full-Count編集部 データ提供:DELTA)
データ提供:DELTA http://deltagraphs.co.jp/
2011年設立。セイバーメトリクスを用いた分析を得意とするアナリストによる組織。書籍『プロ野球を統計学と客観分析で考える デルタ・ベースボール・リポート1~3』(水曜社刊)、電子書籍『セイバーメトリクス・マガジン1・2』(DELTA刊)、メールマガジン『1.02 Weekly Report』などを通じ野球界への提言を行っている。集計・算出した守備指標UZRや総合評価指標WARなどのスタッツ、アナリストによる分析記事を公開する『1.02 Essence of Baseball』(https://1point02.jp/)も運営する。