“劇的改善”した藤浪晋太郎の武器 打者も腰砕け…9月無失点を支える「.000」の魔球

オリオールズ・藤浪晋太郎【写真:ロイター】
オリオールズ・藤浪晋太郎【写真:ロイター】

藤浪晋太郎、減らしていたスイーパーが9月に入り増加

 オリオールズ・藤浪晋太郎投手が投じる変化球「スイーパー」が、威力を発揮している。13日(日本時間14日)、本拠地でのカージナルス戦では2死からキズナーに対してスイーパーを連投し、最後には打者の腰を砕く空振り三振を奪った。「ピッチング・ニンジャ」の愛称で知られる投球分析家、ロブ・フリードマン氏も「素晴らしいスイーパー」と自身のX(旧ツイッター)で取り上げた。

 スイーパーとは大きく横に曲がる変化球で、藤浪は渡米後に投球数を増やしている。アスレチックス所属時は、特に6月に多投(投球割合の13%)していたが被打率は.286と、直球に次ぐ高さだった。そのため、リリーフで好投していた7月は投球割合は3%に減らしていた。オリオールズ移籍後も投げる回数が少なくなっていたが、9月に入って徐々に投じる場面が増え、9月は14球で投球割合の13%まで上がっている。ほぼ右打者にしか投じないボールで、6月までは44球で被打率.400(10-4)だったが、7月以降は30球で被打率.000(6-0)と、進化が見て取れる。

 データサイト「ベースボール・サバント」によると、回転数は4月が2058、6月が2179だったが、8月以降は2200回転台に増加。ダルビッシュ有(パドレス)と投げ方についても相談したといい、徐々にボールの完成度が高まっていると言える。持ち球の中では投球割合こそ一番少ないものの、首位チームのブルペンの支える右腕の武器になりつつある。

(Full-Count編集部)

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