大谷翔平に“740億円の価値ない” 炎上司会者に同僚アデル猛反論「球界を変えた男だ」
大谷同僚のアデル「選手の価値を語る時は、どれだけ野球界に貢献しているかを考えないと」
エンゼルスの大谷翔平投手を巡って、米国の名物テレビコメンテーターの発言が大きな物議を呼んでいる。スティーブン・A・スミス氏が米スポーツ局「ESPN」で「オオタニがチームにいてもエンゼルスは勝てなかったし、客席も埋められない。5億ドル(約740億円)の価値はない」と発言。この発言に対して、日頃から大谷の凄さを知るチームメートも黙っていられなかった。
怒りの反論をしたのは、“未完の大器”ジョー・アデル外野手だ。20日(同21日)に自身のX(旧ツイッター)に「ショウヘイはそれだけ価値がある選手だ。スティーブン・A・スミスは何が言いたいのか分からない」と投稿。一夜明けた21日(同22日)の敵地・レイズ戦前も憤ったままだった。熱い口調で切り出した。
「ショウヘイは特別な才能を持っている。選手の価値を語る時は、どれだけ野球界に貢献しているかを考えないといけない。ショウヘイが球界を変えた男だと認めなければいけないんだ。怪我をしても、その度にカムバックしてきた。スティーブンにショウヘイの価値を知らせたかったんだ」
今季は終了となった大谷だが、今季はリーグ最多44本塁打を放ち、打率.304、95打点、20盗塁をマーク。投手でも10勝5敗、防御率3.14。ベーブ・ルースもできなかった2年連続の2桁本塁打&2桁勝利を達成し、日本人初の本塁打王、2年ぶりのMVP受賞を確実視されている。アデルの興奮は収まらなかった。
大谷は10勝&44本塁打、アデル興奮「クレイジーなことだ。信じられない1年だ」
「こんな活躍を見たことない。慣れてしまって錯覚する時があるからクレイジーなことだ。毎日見ていると、どうしても毎回の活躍を期待してしまう。でも、そんな活躍をすることはクレイジーなことなんだ。6回2失点以下の投球をして、本塁打を2本打つ。クレイジーなことだ。信じられない1年だ」
24歳のアデルは2017年ドラフト1巡目(全体10位)でエンゼルス入り。若手有望株と期待されたが、鳴かず飛ばずの状態が続いている。今季もメジャーとマイナーを行ったり来たり。7月のオールスター休み前には左脇腹痛で戦線離脱し、18日(同19日)に復帰したばかりだ。
「ショウヘイのような活躍をする選手から学べることがあるとすれば、それは継続性だ。そして、自分に合った形で調整する。エンゼルスの選手たちは、球界最高の選手から学ぶことができる。だから、このチームにいてハッピーだよ。彼は、継続的に自分の調整を続けているから、成功をつかんでいる」
ホントに二刀流の凄さを分かってほしい――。身振り手振りで激白するアデルの言葉の1つ1つに、二刀流へのリスペクトの思いがこもっていた。
(小谷真弥 / Masaya Kotani)