大谷翔平は「何を教えてくれたんだ?」 手術前日に新人へ打撃助言…衝撃行動の舞台裏
52人の“ネト一族”が敵地に集結「ザックは野球を愛している」
エンゼルスが21日(日本時間22日)にレイズと対戦した敵地トロピカーナ・フィールド。エンゼルス側三塁内野席の一部を真っ赤に染めたのが、ザック・ネト内野手の家族や親戚、友人が集った「ネト一族」だ。ネトの出身地・フロリダ州マイアミだけでなく、アラバマ州、テキサス州などから計52人が集結。ネトやチームに熱い声援を送った。
「本当にいい活躍をしています。メジャーで持ちこたえていると思います。毎日試合に出て、経験を積んで。ザックの持ち味でもある、楽しみながらプレーすることができていると思います」
こう語ってくれたのが、ネトの父・ホアキンさん。「ザックは小さい頃から野球を愛していて、野球に全てをかけています。いつもフィールドに立っているような子どもで……。兄がいるんですが、兄も野球をしていたので、ザックはいつも一緒についていっていたんですよ」とネトの少年時代を明かしてくれた。
昨年のドラフト1巡目でエンゼルス入りしたネトは、10日(同11日)に腰痛からメジャー復帰した。11日(同12日)の復帰戦からの6試合は23打数1安打。極度の不振に苦しんだが、救ってくれたのが“大谷翔平コーチ”だった。17日(同18日)の敵地・タイガース戦では身振り手振りで打撃のアドバイス。その様子を映像で見た父・ホアキンさんは、どんなアドバイスだったか気になったようだ。
「実はその夜に、ザックに『ショウヘイは何を教えてくれたんだ?』と電話したんです。ショウヘイはいくつか打席を見た上で、『間違ったことをしていると指摘してくれた』と言ってました。そして、ショウヘイの目にはザックが怖気づいていたように見えたそうで、『落ち着いて打席に立つように』とアドバイスをくれたようです」
大谷の助言から復活アーチ、父ホアキンさん「私の息子にしてショウヘイの偉業を味わいたい」
その後も大谷コーチの“指導”は続く。休養日だった18日(同19日)。ネトは右肘手術を翌日に控えた大谷から「何本も動画が届いた」という。
「ショウヘイからスイングに関するアドバイスをもらったことを教えてくれました。(大谷から)課題をもらったそうなので、次の日にザックは取り組んだそうですよ」
その効果は抜群。ネトはオフ明けの19日(同20日)の試合で左越え9号ソロ。その日から14打数4安打、3試合連続安打と復調した。「父としてホッとしています。ショウヘイは素晴らしい。グレートですね」。ホアキンさんも大谷コーチに感謝していた。
大谷は今オフにFAとなる。ホアキンさんは「100%残留してほしいです。選手だけでなく、チームやファンも彼が戻ってきてくれることを願っているはずです」と契約延長を望んだ。「ショウヘイはユニコーン。メジャーで投打で活躍することは、とても難しいこと。信じられないことです。私の息子にして、ショウヘイの偉業を味わいたいですね」。ネト一族の“頭首”は,飛びっきりの笑顔を浮かべていた。