育成から這い上がった“怪物23歳” 剛球連発…最強守護神超えの異次元数値「12.8」
中日・松山は守護神マルティネス超えの奪三振率を誇る
中日・松山晋也投手が23日のDeNA戦(横浜)で3点リードの7回に登板、3者連続三振の圧倒的な投球を披露。続く24日の阪神戦(バンテリンドーム)でもピンチは招いたが1イニング3奪三振に抑える好投。20日のヤクルト戦(神宮)では、プロ入り初の回跨ぎでサヨナラ打を浴びたが、16日の巨人戦(バンテリンドーム)まで20試合連続自責0の安定感。奪三振率でも衝撃の数値を残している。(数字は24日終了時点)
松山は、2022年育成ドラフト1位で八戸学院大(青森)から入団。1年目の今季は2軍の守護神として10セーブを挙げ、6月に支配下に昇格した。ここまで1軍で33試合に登板し、32回1/3を投げて17ホールド、46奪三振、防御率1.11をマークしている。
開幕時は育成選手だった松山が、現在はチームの勝ちパターンの一角を占めるまでになった。188センチの長身から投げ下ろす最速155キロの直球で打者を圧倒する姿は、怪物の片鱗を感じさせる。
成績を見てみると、特筆すべきは驚異的な奪三振能力だ。奪三振率「12.80」は30イニング以上を投げた投手の中では、リーグ1位になっている。セイバーメトリクスを用いて分析などを行う株式会社DELTA(https://1point02.jp/)のデータによると、対戦打者に対する奪三振の割合を示す「K%」は「34.1」。リーグトップのライデル・マルティネス投手(中日)の「35.8」に次ぐ2位となっている。
防御率0.39を誇る最強守護神・マルティネスは現在、離脱中。2023年シーズンも残り7試合となったが、育成から這い上がったルーキーがどんな投球で勝利に貢献する姿を見せてくれるか、注目が集まる。
(Full-Count編集部 データ提供:DELTA)
データ提供:DELTA http://deltagraphs.co.jp/
2011年設立。セイバーメトリクスを用いた分析を得意とするアナリストによる組織。書籍『プロ野球を統計学と客観分析で考える デルタ・ベースボール・リポート1~3』(水曜社刊)、電子書籍『セイバーメトリクス・マガジン1・2』(DELTA刊)、メールマガジン『1.02 Weekly Report』などを通じ野球界への提言を行っている。集計・算出した守備指標UZRや総合評価指標WARなどのスタッツ、アナリストによる分析記事を公開する『1.02 Essence of Baseball』(https://1point02.jp/)も運営する。