大谷翔平がエ軍に残す財産 あと6試合で“お別れ”も…同僚が感謝「球界最高の選手」

エンゼルス・大谷翔平【写真:Getty Images】
エンゼルス・大谷翔平【写真:Getty Images】

大谷は26日の本拠地レンジャーズ戦で合流する見込み

 大谷翔平投手が所属するエンゼルスは、25日(日本時間26日)から本拠地でレンジャーズ3連戦に臨む。右肘靱帯の手術を19日(同20日)に受けた大谷は8日ぶりにチーム合流する見込みとなっている。すでに今季終了となっている中、レギュラーシーズン最終週で注目されるのが大谷の“コーチング”だろう。

 17日(同18日)の本拠地・タイガース戦。大谷は新人のネトに身振り手振りで打撃のアドバイスを送った。若手選手が相手バッテリーの配球や狙い球について助言や意見交換しているというのは聞いたことがあったが、打撃フォームの助言をしているのは珍しかった。

 ネトはオフ明けの19日(同20日)の敵地・レイズ戦で左越え9号ソロ。その本塁打まで3試合連続無安打。復調の一発となった。「僕の映像を見て、感想とどうするべきかを教えてくれた。速球に振り負けないこと。大成功した選手だから、ここにいるのはいいことだ」。22歳は感謝しきりだった。

 ベーブ・ルース以来の二刀流選手は、どんな練習や準備をしているのか――。みんな興味津々だったが、これまでは見て学ぶ機会が多かったようだ。最速170キロの剛腕ベン・ジョイスは、「日々のルーティンは見ていて、かなりクール」と二刀流の練習姿勢に目を奪われた。通算190本塁打のランダル・グリチック外野手でさえも、「練習を見られることが一番重要だ。彼ほど練習をする選手を見られたことは素晴らしいこと。細部まで注意を払っているというか。試合のように練習に臨むんだ」。舞台裏での準備は参考になっているようだ。

 大谷は今オフにフリーエージェント(FA)となる。25日(同26日)からのレンジャーズ3連戦と29日(同30日)からのアスレチックス3連戦は、エンゼルス最後の6試合となる可能性がある。それでも、アデルは「球界最高の選手から学ぶことができる。だから、このチームにいてハッピーだよ」と笑顔を見せた。

 二刀流は試合前の準備から大忙しだったが、右肘の手術で戦線離脱となった今、若手に声をかける時間はありそうだ。“大谷コーチ”は再建を目指すエンゼルスの財産となる。

(小谷真弥 / Masaya Kotani)

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