大谷翔平の価値は“893億円超” 米老舗雑誌も驚嘆の影響力…MLB復興の「化身となった」
米老舗雑誌「ザ・ニューヨーカー」が大谷の今季を「夢のような類」と表現
エンゼルス大谷翔平投手の2023シーズンを、米老舗雑誌「ザ・ニューヨーカー」が取り上げた。今季のパフォーマンスを「夢のような類」と表現し、低下していた野球人気上昇にも寄与したとして「再起の化身となった」と絶賛している。
「ザ・ニューヨーカー」はニューヨークを拠点とする総合週刊誌。幅広い分野のノンフィクションやフィクションを掲載し、部数を大きく伸ばしている。大谷について寄稿したのは、作家でスポーツジャーナリストのルイーザ・トーマス氏。大谷の今季パフォーマンスを、故障離脱して「1か月経った今でも、夢のような類のものだ」と評する。
7月27日(日本時間28日)のタイガースとのダブルヘッダー第1試合で完封、第2試合で2本塁打を放ったことに触れ、「彼は(全ポジションで)最も打てない(とされる)投手だ。それなのに、リーグトップのホームラン数を誇る左のスラッガーでもある。理想的なプロポーションをしており、30歳を目前にして年齢を感じさせない。肌はそのスイングのように滑らかだ」と伝える。
野球は「瞬間によって定義されるゲーム」とし、今季も最も記憶に残る瞬間の多くを生み出したのは大谷だったと説明。ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)で同僚のトラウトから三振を奪った瞬間や、レギュラーシーズンで達成した多くの偉業に触れ「前年よりもさらに印象的なシーズンを送った」と称賛する。
大谷翔平がMLB人気復活の一助に…登板試合の敵地観客数が増加
トーマス氏はまた、「彼は世界へと野望を抱く野球、そしてメジャーリーグが夢見る再起の化身となった」と主張する。近年は人気が低下しているメジャーリーグ。機構が時短ルール導入など魅力アップのための措置を講じている中、観客動員が増加傾向に転じているのは「オオタニが何らかの影響を与えた」と述べる。大谷が先発した敵地での試合は、平均よりも約4000人観客が増えたという。
そして「その後、彼は姿を消した」と故障離脱したことに言及。今オフにFAになることを受け、「怪我の前は6億ドル(約893億円)の契約と噂されていた。来季は打者に専念し、順調なら2025年に投球を再開させる計画だとしても、5億ドル(745億円)を支払う球団があるかもしれない」と予測した上で、こう結んだ。
「彼の価値はそれよりはるかに高い。ひとつのスポーツを超越するだけでなく、変貌させられるごく一部のアスリートなのだ。彼は日本のベーブ・ルースと呼ばれてきたが、ルースより優れている」。球界を変えた大谷に最大級の賛辞を送った。
(Full-Count編集部)