2年連続最下位でも「人生で今が一番楽しい」理由 新庄監督が描く“日本一の再現”

日本ハム・新庄剛志監督【写真:町田利衣】
日本ハム・新庄剛志監督【写真:町田利衣】

「俺目立とうかと思って。ガンガン行きますよ、来年は」

 日本ハムは28日、エスコンフィールドで行われたロッテ戦に9-2で勝利し、本拠地最終戦を白星で飾った。既に就任から2年連続の最下位が決まっているが、新庄剛志監督は「人生で今が一番楽しいんですよね」とニヤリ。3年目でのジャンプアップへ、イメージは膨らんでいる。

 新球場元年も、現実は厳しかった。27日の同戦に敗れて最下位が決定。「開幕して交流戦、球宴までイメージ通りで戦って、その後の後半戦で僕の勉強不足と選手へのアドバイスの下手さで順位が落ち気味になって、でも負けたことによって得るものもたくさんあったし、来年に生かせる、そういう風にやっていきたいと思います」と反省しつつも、視線を前に向けた。

「監督をさせてもらっていきなりポンって優勝もいいんですけど、そういう人生って僕はあんまり、正直おもしろくないというか楽しくないというか。ファンの方たちには申し訳ないんですけど。今年最下位、去年も最下位から、ここからガッと一気に上にいくというドラマはすごく楽しみにしているし、僕はそういう人生」

 27日の試合前には来季続投を発表。“3年目”は指揮官にとっていいイメージしかないのだという。メジャーから日本ハム入りして初年度の2004年は3位、2005年は5位から3年目の2006年、球団25年ぶりのリーグ優勝に貢献し、日本一まで駆け上がった。「ファイターズに入った時も一気に日本一に上がっていったので、そういうイメージはものすごくある。この選手たちはその可能性があるので」と“再現”を思い描いた。

 自らのパフォーマンスや言動で沸かせた昨年とは一転、今季は目立った発言や行動が少なかった。しかし「今年、選手があまり目立ってくれなかったから、もう俺目立とうかと思って。ガンガン行きますよ、来年は」。若き選手たちは着実に力をつけている。来季こそ、一気に花開くだろうか。

(町田利衣 / Rie Machida)

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