“キャリア最悪”トラウトは「著しい下降」 370億円契約残すも…価値は半分以下
注目の去就…米データサイトは「おそらくアナハイムに残るだろう」
エンゼルスは2日(日本時間3日)、フィル・ネビン監督が今季限りで退任することを発表した。大谷翔平投手やマイク・トラウト外野手の去就にも注目が集まるが、野球専門の米データサイト「ファングラフス」は「トラウトはおそらくアナハイムに残るだろう」との見出しで報じた。
トラウトは9月22日(同23日)に負傷者リスト(IL)入りし、今季が正式に終了した。現在32歳で、今季は82試合の出場にとどまり打率.263、出塁率.367、長打率.490、18本塁打、3.0WARに終わった。「シーズン半分の成績としては素晴らしいが、トラウトにとっては全ての数字がキャリア最低で、著しい下降だった」と指摘する。怪我が理由でシーズンを棒に振るのは、ここ3シーズンで2度目。コロナ禍による短縮シーズンだった2020年を除いては、4年連続で140試合出場に満たなかった。
7年2億4800万ドル(約370億円)の契約を残しており「エンゼルスが彼をトレードすることは容易ではない。トラウトが全球団に対するトレード拒否権を破棄しなければならないだけでなく、彼ら(エンゼルス)が契約の残り分のうち多額分を負担しても、チームが必要とする化粧直しのための見返りを得るのは難しい」と今後を予想した。
そして、トラウトが選手としてのキャリアのどのあたりにいるのかを把握するために、データ分析担当のダン・シンボースキー氏が契約の残り期間についてのZiPS(近年の成績、リーグと本拠地の得点環境、年齢曲線、成績の推移が似通った過去選手の成績などをもとに弾き出される成績)予想を行った。それによれば来季は打率.259、3.9WARだが、その後も下降を続け、契約最終年の2030年は打率.215、0.6WARとなっている。
「(現契約の)残りに向かって、故障体質のトラウトは出場機会が著しく減っていくことで成績が下降し、最後は平均を下回るだろう。ZiPS予想によればトラウトは(契約の残り)7年で僅か1億2700万ドル(約180億円)の価値しか生まない。これは、トラウトの契約の(残りの金額の)約半分だ。よって、(トラウトとの)トレードで才能のある選手の獲得を模索する場合、モレノ氏は(メッツの)スティーブ・コーエンオーナーが書くような額の小切手を用意しなければならないだろう」と、契約の残り分をかなり持たないと、欲しい人材を見返りにもらえないことを指摘した。
故障の影響もあるが、かつての最強選手にとっての厳しい現実。来季はどこのユニホームを着てどんなプレーを見せてくれるのだろうか。
(Full-Count編集部)