消えゆく2009年の侍戦士たち 41歳・中島宏之は戦力外…苦闘のキャリア終盤迎えた4人
2009年WBCの優勝メンバーで来季ユニホーム確約は投手3人&野手1人に
巨人・中島宏之内野手は13日に、球団から来季の契約を結ばない旨を通告された。NPB通算1928安打を放っている41歳は、西武時代の2009年に日本代表の一員として第2回ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)に出場、「2番・遊撃」で世界一に貢献している。しかし、その美酒を味わったメンバー28人も、大分B-リングスでプレーしていた内川聖一も引退を表明するなど、次々に第一線を退き、現時点で来季のユニホームが確約しているのは4人のみとなっている。
1人目はダルビッシュ有投手(パドレス)。当時は日本ハムに所属し、準決勝以降は先発からクローザーに転じ、決勝の韓国戦では胴上げ投手となった。今季はメジャーで24試合に先発し8勝10敗、防御率4.56。日米通算200勝へあと4勝に迫っている。
2人目は涌井秀章投手(中日)。同じ1986年生まれのダルビッシュの同級生は、当時西武のエースとして活躍し、WBCでは3試合に登板。その後ロッテ、楽天と移り、2023年から中日へ移籍。21試合を投げ、5勝13敗、防御率3.97と低迷するチームにおいて奮闘した。
3人目は田中将大投手(楽天)。2009年はプロ3年目で、WBCでは4試合に救援登板。ヤンキースを経て、古巣に戻って3年目の今季は、24試合を投げて7勝11敗、防御率4.91。2年連続2桁黒星、さらにリーグワーストの15本塁打を浴びるなど苦闘の1年となった。
そして、4人目は青木宣親外野手(ヤクルト)。2009年WBCでは「3番・左翼」でチーム最多タイの12安打を放ち、打率.324をマーク。メジャー挑戦を経てヤクルト復帰6年目の今季は96試合に出場し、41歳現役野手最年長ながらも存在感を発揮した。NPB通算安打数は中島より1本上の1929で、NPBのみでの2000安打にも近づいている。
ちなみに、そのWBCで代表を率いた原辰徳監督は今季限りで巨人監督を退任。捕手として代表の一員だった阿部慎之助が新監督となった。これも1つの巡り合わせといえるだろう。
(Full-Count編集部)