鷹オスナ、“回跨ぎ拒否”報道を完全否定 独占激白…首脳陣からの打診は「なかった」
独自取材に応じたオスナ「誰からも『もう1回行ってくれ』という話はなかった」
自らの言葉で、真相を明らかにした。ソフトバンクのロベルト・オスナ投手が17日、Full-Countの単独取材に応じ、胸中を激白した。16日のロッテ戦で「回跨ぎを拒否した」という一部報道について、オスナは「あれは事実ではない。誰からも『もう1回行ってくれ』という話はなかった」と完全に否定した。
16日にZOZOマリンスタジアムで行われたロッテとの「パーソル クライマックスシリーズ パ」ファーストステージ第3戦。両チーム無得点のまま試合は進み、オスナは9回に登板して1回無失点に抑えた。直後の延長10回に打線が3得点。その裏にベンチが送り込んだのは津森宥紀投手だった。しかし、藤岡裕大内野手に同点3ラン。すぐに大津亮介投手にスイッチしたが、最後は安田尚憲内野手にサヨナラ打を許して力尽きた。
結果論でしかないが、継投が失敗して敗れたことで2023年の戦いが終了。オスナはシーズン49試合に登板して、2イニングを投げたのは7月30日のロッテ戦(PayPayドーム)の1度だけだった。終戦から一夜が明け、延長10回への回跨ぎを“拒否”したという一部の報道を完全に否定した。
「昨日の試合の前、2日前(15日)ですね。(藤本博史)監督とちょっと話す機会があって『もし必要だったら2回でも、何回でも投げます』って言ったんです。昨日になって、いざああいう状況になったんですけど、誰からも『もう1回行ってくれ』っていう話は一切なかったです」
「自分でも『もう1回あるかな』とダグアウトに残って様子を見ていた」
首脳陣から2イニング目の登板について打診すらされていないというのが真実だという。9回の球数は15球で「チームが必要なのであれば、何回でも何球でも投げる気持ちはありました。準備もできていました」と、熱い気概も持ち合わせていた。「昨日は状況的に、自分でも『もう1回あるかな』って思っていたので、ダグアウトに残って様子を見ていたんですけど、ピッチングコーチが近づいてきて『今日はもうこれで終わり』って言われたので、終わりました」とその時の状況を克明に説明した。
チームはレギュラーシーズンを3位で終えた。「勝てば2位が決まる」という状況だった10月7日の楽天戦(楽天モバイルパーク)でも「自分は2回でも3回でも投げますと監督に言っていました。『投げてくれないか』っていうのに対して『投げない』と言ったことはないです」と明かす。終盤戦における1勝の重みをしっかりと理解して、プロとして、どれだけでも投げられる準備を重ねていた。
取材に応じる声は、荒ぶってはおらず、冷静な口調だった。改めて、ファンに伝えたいメッセージを問われると「自分は絶対に、チームメートに対しても、ファンの方々に対しても、チームを助けるために100%の力でやってきました。常にチームが勝つためにやってきました」と頷く。チームの勝利のために万全の準備をしてきたオスナのプライドだった。