自己ワースト4勝…菅野智之の「お尻を叩く」 巨人・内海コーチに託される再生
巨人・内海コーチが秋季練習で始動「身の引き締まる思い」
巨人の内海哲也投手コーチが19日、ジャイアンツ球場で行われた秋季練習で始動した。スーツ姿で登場し、坂本勇人内野手、小林誠司捕手らと再会。首脳陣として5年ぶりの復帰し、「身の引き締まる思いというか、久しぶりにジャイアンツのユニホームを着たので。そういう気持ちです」と表情を引き締めた。
2011、2012年と2年連続で最多勝に輝くなど巨人のエースとして君臨。人望の厚い新任コーチに期待されるのが、菅野智之の再生だ。現役時代は開幕投手の座を争うなど切磋琢磨。菅野にとって、7歳年上の内海コーチは「ずっと僕は背中を追い続けた人。今でも内海さんはこういうふうにやっていたなと思い出す時がある」という師匠的な存在だ。
内海コーチにとっても、菅野は思い入れのある後輩だ。期待している投手について「初めましての選手が多い。コミュニケーションを大事にやっていきたい。まだ初日なので、色々と選手を見たいと思います」と話すにとどめたが、菅野に対しては別だった。
「智之が1年間ローテーションを回れるような状態になっていれば、絶対に優勝できると思っているので。智之に重点というか、智之としっかりコミュニケーションを取って、1年間、頑張れるようにお尻を叩くじゃないですが、そういうふうにやっていけたらいいと思っています」
34歳だった今季の14試合登板、4勝は共にキャリアワースト。年齢的にも踏ん張りどころとなるが、40歳まで現役を続けた内海コーチから学べることは多いはずだ。
「本人は僕より頑張っている。僕がとにかく言うより、話を聞きたいなと。今の智之が思っている感情だったり、悔しい思いがあると思う。僕もそういう気持ちはあったので。共有できると思いますので」
今季のチーム防御率3.39はリーグ5位だった。戸郷翔征、山崎伊織の2投手が2桁勝利を達成したが、リーグV奪回には沢村賞右腕の復活は欠かせない。内海コーチは“大黒柱”の立て直しから着手する。
(小谷真弥 / Masaya Kotani)