CSで躍動の一方…2度目の戦力外、既に引退も 競合連発、明暗くっきり2017年ドラ1組
ロッテの安田はCSで躍動、吉井監督から「スーパー安田」と称された
ロッテの安田尚憲内野手は、19日に行われたパ・リーグのクライマックスシリーズ(CS)ファイナルステージ(京セラドーム)で、9回に値千金の同点適時二塁打を放ち、チームを勝利に導いた。2017年ドラフト1位で入団した6年目は、CSファーストステージでサヨナラ打を放って吉井監督から「スーパー安田」と称されるなど、着実にチームの柱へと成長した。オリックスの先発を務めた田嶋大樹投手も、同年ドラフト1位。ここではこの年同じく1位指名を受けて入団した12人の現在地をみていく。
高卒野手では歴代最多タイの7球団が競合した末に、日本ハム入りしたのが清宮幸太郎内野手だ。“未完の大砲”は昨季、129試合の出場で18本塁打と覚醒の兆しを見せたが、今季は故障の影響もあり99試合の出場で10本塁打。来季こそ、完全覚醒が期待される。
西武とオリックスが競合した田嶋は、2桁勝利こそ一度もないものの、2020年から3年連続で20試合以上に登板。今季は13登板で6勝4敗、防御率3.09とリーグ3連覇に貢献した。中日との競合の末、広島入りした中村奨成捕手は、今季も18試合の出場で打率.150止まり。厳しい成績が続いている。DeNAが一本釣りに成功した東克樹投手は、トミー・ジョン手術を経て今季16勝3敗という成績を残し、最多勝と最高勝率の2冠に輝いた。
“外れ1位”では村上宗隆内野手と安田に3球団が集まった。村上は昨季、日本人最多56本塁打を放って史上最年少3冠王に。3月のWBCでは侍ジャパンの4番も担い、今季は成績を落としたものの、140試合の出場で打率.256、31本塁打、84打点の成績を残した。
西武・齊藤大将は今オフに自身2度目の戦力外通告
中日が獲得した鈴木博志投手は、2019年に14セーブを挙げるも以降は目立った成績を残せず。今季は9登板で防御率4.07に終わった。西武が獲得した齊藤大将投手は、2018年にプロ初勝利を挙げたがその後は白星なし。4年目を終えた2021年に戦力外通告を受けて育成選手として再スタートを切るも、支配下復帰とはならず、今オフに2度目の戦力外通告を受けた。
“外れ外れ1位”でも馬場皐輔投手に阪神とソフトバンクが競合。阪神入りした馬場は、2020年に32登板、2021年に44登板と救援の一角として奮闘。今季は19登板にとどまった。楽天が指名した近藤弘樹投手は2020年限りで戦力外となったが、2021年にヤクルトに育成で入団。同年22試合に登板したが2022年は1軍登板なく、オフに育成契約となった。今季は2軍で16試合に登板して防御率1.13と復活を目指している。
巨人が指名した鍬原拓也投手は、昨季キャリアハイの49登板と飛躍するも、今季は5登板に終わった。“外れ外れ外れ1位”でソフトバンク入りした吉住晴斗は、2021年に育成契約となり、同年限りで2年連続の戦力外通告を受けて引退を表明した。6年もの歳月が経てば、それぞれの立場が変わりゆくのは当然のこと。栄光の“ドラ1”たちは、様々な野球人生を歩んでいる。
(Full-Count編集部)